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アンブレラ(傘)の語源は
アンブレラ(傘)の語源「ウンブラ」は、ラテン語で日陰や影を意味します。このことから、傘はもともと日除けの道具だったことが分かります。
傘は、3500年前のファラオの時代に使われていた日傘や日除けから発展しました。古代エジプトの日除けは、木や動物の骨でこしらえたフレームをヤシの葉やその他の植物で覆ったもので、貴族が日陰で涼しく過ごすために使用人や奴隷に差し掛けさせていました。
ギリシャ、中国、インドといったほかの古代文明でも、日除けとして似たような道具が使われており、中国ではヤシの葉の代わりに絹や紙でできた傘布が使われていました。
さらに中国では、油紙と竹でできた折り畳み式の日傘も作られました。この日傘は持ち手(ハンドル)と中棒(シャフト)が空洞になっており、スパイグラスや小型望遠鏡のように伸び縮みさせることができました。
ヨーロッパでは16世紀後半から17世紀にかけて、貴族の女性たちが日傘を使うようになった。これらは、鯨の骨で作った親骨(リ
ブ)と絹糸で織った傘布でできていることが多く、絹にオイルを塗れば土砂降りからある程度身を守ることはできたが、防水性は最小限だった。
その後、絹に代わってワックス加工を施した綿や、のちにはナイロンなどの合成繊維を使った新素材が登場し、本格的な防水性を備えるようになり、『傘といえば雨の日に使う物』という認識になっていきました。
『参考資料』