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鳥の隊列飛行を飛行機に応用
空を見上げた時に、渡り鳥が“V”の字や“へ”の字ともいえる、形で飛んでいるのを見たことがあるだろう。隊列を組んで飛ぶことで、前を飛ぶ鳥の後ろに生じる上昇気流を、後ろの鳥が自身を浮かすのに利用しているのである。渡り鳥の中には数万キロという長い距離を飛んで移動する種もおり、飛んでいるときのエネルギー節約はとても重要なことなのだ。
この鳥の隊列を飛行機で活かそうと、エアバス社が検証しているのが『fello’fly』だ。fello’flyは前方を飛ぶ機体の後ろに発生する上昇気流にうまく乗るように後方の機体の航空経路を調整する技術である。
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ただ、飛行機間は数十km離さないといけない規制があるため、この技術の効果を発揮させようとすると飛行機間を約3kmとかなり短い距離にする必要がある。航空管理システムの技術開発もおこない、経路の設定や効果検証が慎重に行われている。
『参考資料』