まくら木
中学校の技術では、木材や金属、プラスチックなど材料についてまなびます。『木材で出来ている物にはどんな物がある!?』と生徒に聞くと、線路のまくら木が出てきたりします。
まくら木の役割は、レールを強固に連結させ、左右のレールの軌道を正しく保ち、レールから受けた列車の荷重を道床に分散させます。
“木まくら木”は、栗、檜、ぶな、松などの硬くて、腐朽しにくい材質が使われます。木は弾性に富み、レールの締結が容易で、価格も安いなどの利点があります。しかし、日本は高温多湿な環境であるため、耐用年数が5年~12年と短く、木材資源の枯渇が問題になり、最近はPCまくら木が増えています。
“PCまくら木”は、コンクリートを使ったまくら木で、鋼線(2.9mmのピアノ線)が埋め込まれ、あらかじめコンクリートにストレスを加えることで、曲げ力に対して抵抗力を高めています。PCまくら木は木に比べて、コストが約2倍になりますが、耐用年数が約5倍ととても長い利点があります。