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電子機器にかかせないプリント基板
現代の電子機器が小型化し、比較的低コスト購入できるようになったのは、プリント基板技術が発明されたことが大きい。
1941年に、オーストリア人のパウル・アイスラーがプリント基板を発明した。フェノール樹脂というプラスチックのシートに銅板を貼り合わせ、配線図を上からコーティングするようにプリントします。プリントで保護されていない銅がむき出しの部分を薬品で溶かすと、保護されていた部分は銅の配線が残ります。
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こうして回路を印刷するようにつくり、洗浄して穴を開けて、コンデンサー、真空管などのデバイスをハンダづけすれば、電子回路が一瞬でできあがるのです。現代にいたるまで、電子機器の小型化に多大な貢献をした技術です。
発明された当時は第2次世界大戦の真っ只中で、すぐに応用されて高射砲の弾のなかに電子回路が取り付けられました。
現代のスマートフォンをプリント基板のない時代に作ろうとすると、部屋では納まりきれない、都市ぐらいのサイズになってしまいます。