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低軌道衛星で遠隔手術

遠隔手術とは、インターネットなどを利用して、病院から遠く離れた場所にいる患者の手術をすることです。

通常ならインターネットや5Gのネットワークを使えばいいのですが、災害で通信が途絶えると、手術ができなくなってしまいます。そこで注目されているのが、人工衛星を利用して通信する方法です。

ただ、静止軌道上にある通信衛星は高度が約3万6000kmと高いため、通信すると電波が往復するのに時間がかかります。手術で遅れがあると命に関わります。

そこで、大阪大学医学部と八尾徳洲会総合病院は、低軌道衛星を用いた世界初の移動型遠隔手術システムの実験を行いました。


実験では、病院に手術支援ロボットの端末を設置し医師がそれを操作。そして離れた場所の車の中に、実際に手術を行う手術ロボットを設置しました。病院と車の間はSpaceX社の低軌道衛星「スターリンク」で結びます。この衛星は高度約550kmという低い高度を、数千機が群をつくって飛んでおり、安定した高速通信が行えます。
今回の実験には、6名の外科医が参加し、実際の手術と同じように操作ができることが確認されました。

『参考資料』

https://www.med.osaka-u.ac.jp/archives/40731

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