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プチプチの歴史
ついついプチプチしたくなる”気泡緩衝材”、プラスチックフィルムを貼り合わせるだけの単純構造だが、最初に考え出すのは難しい。どのようなきっかっけで誕生したのだろう?
”気泡性緩衝材”を発明したのは、2人の技術者(アルフレッド・フィールディング、マーク・カヴァネス)だ。2人は簡単に清掃できる壁紙を作ろうと考え、紙の上に布地の模様をつけたビニールをかぶせた壁紙を開発しようとしたが、その際に誤って2つの層の間に気泡ができてしまった。
壁紙の開発には失敗したものの、2人はこの失敗を他のことに利用できないか粘り強く試行錯誤した。その結果、デリケートな物を包む梱包材として活用することを考えシールド・エア・コーポレーションという会社を1960年に立ち上げた。
”気泡性緩衝材”普及の時追い風になったのは、IBMが開発したオールトランジスタ設計のコンピュータ「1401」を出荷するために使われ、1401が大量に販売されたことが大きい。
傷つきやすいパーツを保護し、そして新聞紙を丸めて隙間に詰めるやり方と違い、インクで手が汚れることもないため、瞬く間に社会に広まった。