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砂漠の移動を効果的に抑制する実験

砂漠化地域では、過放牧により植生が劣化し、風食による砂丘が移動・拡大する深刻な環境問題が起こっている。

これまで、草方格の設置や植物の播種といった砂丘固定技術が実施されてきましたが、植生の回復と風食抑制効果の詳細な関係性については十分な理解が得られていませんでした。

東京大学の研究チームは、異なる特性を持つ2種類の植物を組み合わせて植えることで、風による土壌侵食が抑えられ、砂漠化した土地を効率的に緑化できることを実証した。

(a)は流動砂丘、(b)は草方格と牧柵のみ、(c)と(d)は草方格と牧柵に加えて異なる時期に2種類の牧草を播種した。


2種類の植物には、イネ科とマメ科の植物を使った。イネ科は種まき後早期に高い被覆率を示し、その後徐々に減少する傾向が見られる。一方、マメ科低木は初期の生育は緩やかですが、3~4年目には被覆率が大きく増加し、イネ科多年草を上回るようになる。お互いの成長速度の差が相互作用し、砂漠の移動を防ぐ効果があることを実証した。

『参考資料』

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