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【医療機器の歴史】ロバート・フックの偉業

ロバート・フックは、「フックの法則」で知られる物理学者で天文学者である。しかし、彼は医療の分野でも偉大な発見をしている。
フックはヒトの呼吸というのは「肺の動き」が重要なのではなく、「肺に空気が流れる」ことである。という主張をしている。「肺に空気さえ流れれば動物は生きていける。」と主張した。そのための実験が、生きた犬の肺に穴をあけ、そこからふいごで空気を送り込むテストであった。単純なふいごだったに違いない、「医療用機器」と呼ぶのもおこがましいかもしれない。しかし、フックが実験を行った1667年には、まだ「酸素」という概念さえなかった時代である。当然のことながら「血液に酸素が溶けこんでいる」などということは分かっていなかった。それなのに「肺に空気さえ送れば犬は生きていられる」ことを証明して見せたのである。
 もちろん「実用」という面からすれば、全く話にならない実験である。肺のあちこちに穴を開けてしまえば、ごく短期間の生命維持しかできない。それでも、この実験が人工呼吸の研究の事始めにつながったのである。
(我々人間は、多くの生き物の犠牲の上で生きさせてもらっている。命は大事にしないといけない。)
 
『参考資料』
医療機器の歴史 久保田博南 著

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ロバート・フック#/media/ファイル%3A13_Portrait_of_Robert_Hooke.JPG

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