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作曲家ベルディの『アイーダ』
作曲家ベルディの『アイーダ』は、世紀の大事業であるスエズ運河の開通式ようにエジプト大守のパシャが作曲依頼した曲だ。
紅海と地中海とは、アラビアとアフリカ州が接するところで、160キロほどの陸路が海路をとざしていた。
西洋の軍艦商船が東洋に来船するのは、喜望峰を迂回しなければならず、その経費は莫大で運送がきわめて不便だった。
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1798年ナポレオンは、エジプト遠征の際に200人の学者をともなって、エジプトの地理・歴史を調べさせた。運河にも関心をよせて調査を命じた。その報告書は、地中海と紅海との水位の差も障害となり困難であるというものでした。
後にレセップスが、この報告書を読みここに運河をつくろうと考えた。レセップはエジプト太守のパシャの同意をとりつけ、万国スエズ運河会社を設立し、1859年から建設に着手した。
炎天下の給水もままならない荒地での難工事で、農村から強制的に動員されたエジプト人労働者は病気や事故で、次々に倒れ、完成までの10年間で12万人の人命が失われた。
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時代背景を考えると「アイーダ」の聴き方も変わりそうだ。
『参考資料』
http://www.sharoushi-sano.jp/16341608481489