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【技術史】ウィーン万国博への参加

ウィーン万国博への参加は、日本の伝統工芸品を出品することと、技術伝習に力点が置かれたのに対して、アメリカ独立100周年のフィラデルフィア万国博への参加の目的は、他国の出品物の研究調査に重点が置かれました。日本の産物と同種でありながら製法の異なる物、日本に産しない物、貿易上競争となる物品などについて精密な調査が行われました。
 
さらに、この万国博の参加の経験にもとづいて、内務省は国内で大博覧会を開くことを計画します。明治期の日本産業発展に大きな影響を与える「内国勧業博覧会」です。
 

全長1.2km、面積80,000m2の本館
シンボルである、コーリスが考案した巨大蒸気機関。開会式でグランド大統領とブラジルのペドロニ皇帝が始動ハンドルを回すと、総延長65kmの機械群が一斉に動き出した。
日本はこの万博で初めて独立した「日本館」を建設。二階建ての旅館風と平屋の数奇屋風の建物を、ハッピ姿の大工が建築する姿が人気を集めた。

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