100億年で1秒しかずれない、次世代の「秒の基準」
光格子時計の発明者として知られる、東京大学の香取教授らの研究グループは、光格子時計のサイズを従来の1/4の250Lまで小さくすることに成功した。
光格子時計は、現代の標準時の基準となっているセシウム原子時計の約100倍以上の精度を持ち、100億年たっても1秒しかずれないという正確さです。特別な波長のレーザー光で格子(小さな部屋)をたくさん作り、そこに原子を入れて、数多くの原子の振動数を精密に測定して平均値を出して時間をはかります。
これだけ精密に時間を測定できると、重力のわずかな違いによる時間の遅れ(相対論的効果)から、高度差を測定することができます。実際、2020年にスカイツリーの地上階(0m)と展望回廊(450m)にそれぞれ光格子時計を設置し、一般相対性理論の実験が行われました。
今後は、さらに小型化し、丈夫でどんな環境でも正確に時を刻めるように研究が進んで行きそうだ。
『参考資料』