AI時代 電気損失削減「高電圧直流給電」
電気の流れには直流と交流の2種類の流れがあります。電力会社から私たちに送られる電気はほとんどが交流で、一般家庭で使用する機器(スマートフォン、パソコン、テレビなど)は直流で動くものが多く、コンセントから供給される交流を直流へ電力変換して利用しています。
電力変換する際には、電力損失が発生してしまいます。例えば、パソコンのACアダプターを長時間にわたって使用すると熱を帯びます、これは電気が熱として放出されている電力損失を起こしている状態です。日本における電力変換に伴う電力損失量は、年間の発電電力量の1割弱を占めています。
社会全体のデジタル化や生成AIの登場によってデータ処理量が爆発的に増加しており、データセンターの消費電力が大幅に増加しています。年間1割の電力損失も容認できない状態です。そこで、データセンターや工場などの大規模な施設では「高電圧直流給電」を導入し、送電から機器利用まで電力損失を抑えたシステムが導入されるケースが増えています。
『参考資料』
https://www.power-academy.jp/sp/electronics/familiar/fam04000.html