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国産トリュフの人工栽培

トリュフは西洋料理に欠かせない高級食材となるきのこです。トリュフはイタリア、スペイン、フランスなどが有名な産地です。国内で流通するトリュフは全てが海外からの輸入品で、産地によってその価格は異なりますが、欧州産はキログラム当たり約8万円(2020年度財務省貿易統計)で輸入されており、きのこの中で最も高額に取引されています。

日本でも、20種以上のトリュフが自生し、その中には食材として期待のできる種もありますが、野生のトリュフは希少で人工栽培技術は確立されていませんでした。

トリュフは、生きた樹木の根に共生する「菌根菌」の仲間でマツタケと同様、人工栽培は極めて難しいとされてきた。

菌根菌は樹木の根に共生し樹木から光合成産物を獲得します。反対に、菌根菌は土壌中に栄養菌糸を拡げて、養水分を効率的に集めて、樹木に供給します。菌根菌はこのように樹木との共生関係を成立させて増殖します。

森林総合研究所の研究チームは、2023年に人工栽培に初めて成功し、10個のトリュフを収穫しており、2024年度に継続して収穫できるか注目されていた。今年は12個の収穫できたとして、前年度よりも2個多く収穫できた。

今後は、安定的に量産できる栽培技術の研究が進んでいく。

『参考資料』
https://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2023/20230209/index.html

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