失われた声を取り戻す
人間は、喉仏にある声帯を振動させることで、声を出している。このため喉頭(こうとう)がんなどの手術で、声帯を摘出された人は声が出なくなってしまう。
これまでの電気式人工喉頭は、声帯を失った人の発声を補助する装置だ。円筒形で片手で握れるタイプが普及している。しかし、出力される声は無機質な音で、自然な人の声とは異なっていた。
そこで、東京大学のプロジェクトでは利用者個人ごとの特徴を反映した、声を再現する技術の開発に取り組んだ。対象者の声の録音データから、どの高さの音がどれくらいの強さで出ているかをAIで解析し、その人の声の特徴を反映した振動音を作る。
自分の声に近い声が出せれば、自信を持って会話をするきっかけにもなるなりそうだ。
『参考資料』
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2011/03/news001.html