サランラップの発明
ラップフィルムを発見したのは、ダウ・ケミカル社で清掃係のアルバイトをしていた大学生、ラルフ・ワイリーだと言われている。
1933年、実験室を片付けていたワイリーは、
1本のビーカーがいくらこすってもきれいにならないことに気がついた。ビーカーの底にこびりついている奇妙な化学物質を、このアルバイト青年は漫画『Little Orphan
Annie(小さな孤児アニー)』に登場する不滅の物質にちなんで「イオナイト」と呼んでいた。
これがダウ・ケミカル社の研究者たちの目にとまり、実験室で再現されたのがポリ塩化ビニリデン(PVdC)という物質だった。同社はPVdCを精製して「Saran(サラン)」という商品名で販売する。
当初は軍事機器の防錆コーティング剤や椅子張りに使われたが、1949年に改良が加えられ、業務用厨房向けの「Saran Wrap(サランラップ)」として市場に投入され、その4年後、一般消費者向けの製品が発売されることとなる。
頑固な汚れ一つとっても、新たな可能性が潜んでいる。ボーッとは生きれませんね!!