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日高・十勝の旅

 混雑するGWの旅行はためらわれたが、帯広の大学に通う長男が免許を取得したため、札幌で購入した軽自動車とマイカーを連ねて日高・十勝旅に出ることにした。
 例年ならGWに行われる静内・二十間道路桜並木の祭りは既に閉幕。大半が葉ザクラになっていたが、一部はまだ見頃で、それなりの人でにぎわっていた。


 初日最大の目的は花の名所として知られるアポイ岳登山。世界ジオパークに認定されたことで、登山口には立派なネイチャーセンターが設けられている。家族は初めて、自分は約15年ぶりの登山となる。山頂での30分の休憩を挟んで約5時間の山行。たっぷりと汗をかき、宿泊地のアポイ山荘で汗を流した。


 2日目はあいにくの雨。えりも岬は強風が吹き荒れ、冬に逆戻りしたかのような天候となった。
 久々に宿泊したのが、広尾町にあるポツンと一軒コテージの「望風林」。酪農家のご夫婦が20年前に始めた宿で、最大13人が泊まれる立派な施設だ。翌日は天気にも恵まれ、コテージ前には広大な牧草地が広がり、これぞ十勝といった風景。酪農に加え、畑作や養鶏も手掛ける奥さんが、産みたての卵(今や貴重品!)を届けてくれる粋なサービスもあった。


 その後、中札内村のコテージ・グランピング施設「フェーリエンドルフ」や、田中義剛氏(実際にいた)が営む花畑牧場などを巡り、大学寮へ。駐車場では、夏タイヤの交換に追われていた長男の同級生たちが待ち構えていたかのように集まってきて「この車ならスノーボードも積めそう」など早くもレジャーの計画に花を咲かせていた。
 長男はGW明けから車を運転して家庭教師を始めるという。これまでの農作業バイトに加え、部活やサークルでも車は必須になりそうだ。「運転に気をつけて。勉強もしっかりしろよ」と伝え、一路札幌へと向かった。

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