水曜の午後2
水曜の午後は暇である。とびきり暇だ。
これから先、暇でなくても暇であるというだろう。
さて、今日は才能の話をしようと思う。
突然だが僕は音楽をやっている。
楽器演奏も作曲も行っている。
昔の自分は器用貧乏で、いつも人並みしかこなせない特徴のない人間だった。
それを人に指摘されるのが嫌だった。
だから、好きなことを見つけた。技術を磨いた。
でも、技術じゃどうしようもできない壁がある。
自分を好きでいるために、才能が欲しかった。だから、無力な自分はずっと嫌いで、音楽はその壁にぶち当たり続ける。
「過度な自虐は周りも不快にさせる。愛してくれる人の存在すら否定することになるから。」
これはある友人の発言である。確かにそうかもしれない。
でも今の自分は自分を信じられない。
周りの人だって、どうしてこんな自分に優しくするのわからない。才能がない自分を。
人から愛されることは嬉しいことだけど、離れていったり、嫌われる可能性があることはとても怖い。
ふとした拍子に自分の弱さを知ったら、みんな離れていってしまうのではないか、そう思う。
平均以下の感情で日々が過ぎていく。
自分を信じる
それは、自分を信じてくれる他者のことも信じるということなのかもしれない。そう感じた。
常識も人間も考えも価値観も、目まぐるしく変わっていく世界で、
果たして僕は、心から何かを信じられるのだろうか。
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