9.親
初めて子どもを生んだあと、実母に
「孫は可愛いって言うけれど、どう?」
と聞いた。
そうしたら
「孫よりも・・・
子どもを産んだ、あなたのことを
あらためて愛しいと思ったよ。」
と言われた。
私の母は、私より大和撫子な人で
時代もあるけれど、大好きとか愛しいなんて
言葉にするタイプじゃなかった。
母からの愛情は感じていたけれど
初めて言われた
「愛しい」
にはドキッとした。
むず痒いような、こちらが照れるような
嬉しい気持ちだった。
孫は可愛いね。と言われると思っていたから
「え!?なんで?」
と聞いたら
ここまで大きくなったんだなぁ。
と感じたからだと言っていた。
自分の子どもが赤ちゃんを産んで親になる。
孫が生まれることで
子どもが元気に生きてきて成長したことを
感じる。
私もいつか、感じてみたいな
と思った。
もちろん、子供が幸せなら
将来、結婚しなくても、子供がいなくても
良いけれどね。
だって何があっても、良くも悪くも
ずっと
親 と 子 なのは変わらないから。
母の言葉と子どもを生んで心から感じたこと
これから一生親なんだ
子どもの幸せを願い
一生心配し続ける
今はまだ、イタズラして
腹立つ!とか思うけど
小中高校と大きくなって
育って
夢を見つけたり
恋をしたり
自分のところから
巣立っても
幸せでいるように
心配するんだな
と自分の親を見て
今さら思った。
でも、自分が死ぬまで
幸せを願う相手がいるって
幸せなことだな
と思う
家族がいて良かった。
生まれると生きる。
同じ漢字なんだな。
生きることは生まれることなんだな。
生命が生まれる。
感情が生まれる。
人と人との出会いが生まれる。
どれも生まれると書く。
私はこれから何を生み出せるだろう?
家族、友人、知人
みんなが幸せに過ごせる
知恵を生み出せたらいいな。
と壮大な果てしのないことを思ってしまった。
そんなことを思えるのは
子どもが寝静まったあとで
朝がくれば、日々
バタバタと一日が平穏無事に過ごせるだけで
いっぱいいっぱいだけどね。