馬場周太|Shuta Baba

|Runner|Tea Player| ◻︎日常茶飯ノ事 主宰 ◻︎埼玉医科大学グループ 男子駅伝部コーチ ◻︎大東文化大学陸上競技部 男子長距離 元監督

馬場周太|Shuta Baba

|Runner|Tea Player| ◻︎日常茶飯ノ事 主宰 ◻︎埼玉医科大学グループ 男子駅伝部コーチ ◻︎大東文化大学陸上競技部 男子長距離 元監督

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本業に懈怠なく‥

陸上 時々 茶人 休みの日は、山に湧き水を汲み、野の花を摘みにいく。 午前中の澄んだ空気のお茶は、格別に美味い。 私の住んでいる埼玉県西部は、きれいな湧き水や、野花が自生した山がある。 また、お茶用の上生菓子や干菓子を作っているお店もある。 何もない休みの日は、日常を切り離しTea Playerとして過ごす。 ただひたすらに楽しく、心の充足をはかるように。

    • ジェネレーションギャップ

      小堀遠州。私の1番好きな茶人である。 桃山時代から江戸時代前期に活躍した大名茶人で、豊臣秀長・秀吉と仕え、徳川政権下では茶人としてだけではなく、日本の名だたる名城や、庭園の作庭を差配した、マルチタスクな超スーパー官僚だ。 遠州は後に、「綺麗さび」と称される美的概念を生み出したが、その概念は、「均整を重んじる・王朝文化の要素を取り入れる・高度に洗練されている」という特徴を持っている。 創元社から刊行された「小堀遠州」(森蘊 著 / 恒成一訓 写真)では、遠州の生い立ちから事

      • 日本独自のスポーツと文化

        Run とTea の類似性 「駅伝」は、日本独自の競技種目である。正月の風物詩ともなったニューイヤー駅伝・箱根駅伝は、先人たちが積み重ねてきた伝統の継承と、今を生きるランナーの絆を「つなぐ」物語でもある。 「お茶」においても、日本独自の文化として現在に至っている。中国から伝来し、日本人の繊細な美意識の中で昇華し、中世において大成した。その後も、時代の荒波に揉まれながら、先人たちの努力よって、今に継承されてきた。 「駅伝(Run)」と「お茶(Tea)」には、2つの共通する

        • 虚堂智愚|破れ虚堂

          破れ虚堂 <黄梅院 小林太玄 師筆> 「破れ虚堂」とは、中国・南宋時代に活躍した禅僧・虚堂智愚が、修行に来た日本の僧侶に書き与えた法語で、印可の証でもある。 千利休の師でもある、武野紹鷗の愛玩を経て、京都の豪商・大文字屋の手に渡ったが、のちに、使用人が蔵に立てこもって、これを切り裂き、自害するという事件が起こった。以来「破れ虚堂」と別称されている。 茶人として知られる松江藩主、松平不昧が入手し、永く雲州松平家に伝えられた。 この書を書いた方は、大徳寺・黄梅院の小林太玄

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        本業に懈怠なく‥

          水仙|春を告げる花

          一走一花 ”春を告げる花”の1つである、水仙。 雪の降る、寒い中でも凛として咲くことから、「雪中花」とも呼ばれている。 「其匂ひ 桃より白し 水仙花」 水仙の清楚な白は、本格的な春の暖かさを感じる、桃のピンクに比べたら淡いが、その香りとともに、近づきつつある春の足音を、伝えてくれている。 今一つ、水仙にまつわる詩を。 鳥は空を飛んでいる 魚は水に泳いでいる 私は地上でいったい 何をしているだろう そう 私はたとえばあなたに 花を贈ることができる 鉢植えの黄水仙を

          水仙|春を告げる花

          福寿草|春を告げる花

          禍福糾纆 お茶にお菓子は欠かせない。 色や形で季節感を表しながらも、主張しすぎず、お茶をより美味しくいただけるように作られている。 今回の主菓子である、福寿草。 江戸時代、春を1番に伝える花として「福告ぐ草(フクツグソウ)」と呼ばれており、その後「告ぐ」が「寿」に変化し、「福寿草」となったそうだ。 開花期が長いことから、「長寿」の意味もあり、新春のおめでたい花でもある。 日本では、縁起の良い花として親しまれている福寿草だが、西洋では「悲しい思い出」という花言葉があ

          福寿草|春を告げる花

          濃茶(こいちゃ)の美味しさ

          お茶というと抹茶以外にも、緑茶・ほうじ茶・玄米茶・ウーロン茶‥など、様々な種類があるが、抹茶の「お茶」にも濃茶(こいちゃ)と薄茶(うすちゃ)がある。おそらく大半の方々が想像する抹茶は、茶筅でシャカシャカして泡立てる薄茶のことだと思う。 もう一方の濃茶とは、抹茶の中でもより品質のよい物を、濃く練るように点てた抹茶である。練られた濃茶は鮮やかな緑色が映え、液体自体にとろみがあり、これ本当に飲み物ですか?と、初めての方は衝撃を受ける。しかしながら、口に入れた瞬間、アミノ酸のうまみが

          濃茶(こいちゃ)の美味しさ

          名残の季節

          なごり 「なごり・余波・名残」 「なごり」という言葉の語源は、浜や磯などに打ち寄せた波が引いたあとに、あちこちに海水が残っている状態を表し、「なみ のこり」から変化したようだ。 3月に入り、名残惜しい、別れの季節が来た。 別れがあれば、新たな出会いもある。 このお菓子、御菓子丸さんの「なみのこり」。京都 大徳寺・瑞峯院 独坐庭の波に、降り積もった雪景色から着想を得たお菓子だそう。 私も以前、その庭を訪れたことがある。 人生は泡沫の夢。淡く儚いお菓子とともにいただく

          花は足で生けよ

          一走一花 たまに行うランニングは、私にとって重要な時間と位置付けている。 走りながら自分の目で、どこにどんな花が咲いているのかをチェックするのだ。 お茶の世界には「花は足で生けよ」という言葉がある。その花は、どのように咲き、またどのような場所で育つのか。 自ら足を運び、生態を知ることが、その花への愛着につながる。 ランニング中、お目当ての花を思わぬところで見つけた時の喜びは、ひとしおだ。 自分でも茶花を育てているのだが、花たちが環境の変化によって上手く育たないという経験

          デュアルキャリアへの挑戦

          人生40を超え、その大半を陸上競技・長距離とともに生きてきた。 その間、時代は急速に変化し、いつ何が起きても不思議ではない時代になった。 だからこそ、せっかくだから自分の取り組みを投稿して、色々な方々とつながってみたいと思うようになった。また、お世話になった方々に、お茶を点てて差し上げたいとも思っている。 昨年の12月には、知人からの依頼もあり、警察大学校で「スポーツと心身の健康」について講義させていただいた。人生は1度きり。エネルギーがあるうちにいろんな事にチャレンジし

          デュアルキャリアへの挑戦