小説を「書いている」というより、「書かされている」感じがします。
創作大賞の中間選考を突破して、新たに小説を読んでくださる方、感想をくださる方がいらっしゃって、とても嬉しい日々です。
でも、不思議なことに。
自分で書いた意識はありながら、自分で書いていないような感じもしているのです。
自分が作り出した物語というより、どこか違う世界を覗いて、それを文章としてこの世界に出力したような、ある意味で「書かされた」ような、そんな気がしています。
また、キャラクターたちに対してもコメントをいただくことが多いのですが。
彼らは私だけの力では、あんなに生き生きとしなかったと思うのです。
特に、作品の中盤から出てくる、重要な一族のお頭である次郎丸は、思いついた当初は、あんなに情に厚いキャラクターではありませんでした。
元々は何を考えているかわからない感じだったのが、創作大賞の締切が迫る中、徹夜をするうちに、自分の意識とは違うところの力が働いたようで。
途中の14~17話を改定した結果、あのような人物になりました。
いただいたコメントを読むと、彼を気に入ってくださる方が多くて嬉しいです。
きっと、物語を書いていくうちに、キャラクターたち一人一人に命が宿ったのだと思います。
小説以外でも、この「命が宿る」ということはあるような気がしています。
イラストや刺繍、音楽など、人が生み出すものには、心を込めれば込めるほど、作り手の思いを超えた何かが宿るように思います。
それは作り手の思いを何倍にも伝えてくれるかもしれませんし、他の人の創作意欲を刺激するかもしれません。
そんな力を感じる昨今だからこそ、この力をプラスに使いたいなぁ、と思います。
私の作品に触れてくださった方々の未来が、少しでも幸せなものになったらいいな。
少しでも笑顔を増やすきっかけになればいいな。
そんな思いがあります。
これからもこの気づきを胸に、この世界とは別のところで起きているかもしれない出来事を、文章として取り込んでいきたいです。
今日の気づきでした。
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