#045 『人生のツケ』 娘に贈る99の言葉
50年生きていると、人生には浮き沈みがあると思っている。
良い時期もあれば、しんどいって思う時期もあって、常に毎日が平穏ってことはないと知る。
良い時期の前には、何かを頑張っていたり、コツコツと努力していたりする。その結果、良い時期が迎えられるわけで、必ず良い時期に行ける要因みたいなのがある。
反対に、しんどい時期が始まる前には、何かしらの要因がある。
それは不可抗力で自分ではどうしようもないこともあるけれど、ほとんどのことは、何かしら自分に心あたりがある要因であることが多い。
私の場合は、体重を減らすための努力をしていなかった自分に心あたりがあり、その結果、太っている。
頑張らなかったツケは、何かしらのカタチで自分にあらわれる。
ここで私が言いたいことは、努力しなければ、頑張れなかったら、しんどい時期が来るのはあたりまえだよ。自業自得だよ!ってことではない。
ただ、自分のやったことの積み重ねは『人生のツケ』として自分に返ってくる事実は知っておいた方がいいと思っている。
私は、心あたりがありながらも改善も努力もしなかった。
ん?、違うな。改善も努力もしたけれど、頑張りきれなかったと言ったほうが正確かな。
頑張り続けたかった。でも、頑張りきれなかった。
だから、太った。太ることによっておきる人生のツケを溜めてしまった。
そこには、向き合う必要がある。
人生のツケは、時間がかかっても返したほうがいいと思っている。
私が太っていることを、自己管理ができてない。
努力ができない人だと思う人はいるだろう。
思われて当然だと思っているし、私の中に怠惰な自分がいるのも事実だ。
ただ、怠惰な自分が、私の心を守ったのも事実だ。
人は完璧ではない。誰にもダメなところがある。
一見ダメだと思うところが実は陰ながら自分を支えてくれることまで否定しちゃいけないと思っている。
やらなかったこと、やれなかったことでおきる人生のツケは必ずまわってくるだろう。
私のように太っちゃう人は、痩せることに頑張りきれなかったことで人生のツケを身体に溜め込んでいると言える。
誰も信用せずに生きてきた人は、信頼関係を築きあげる努力をしなかったことで老年期に孤独な人生を送るというツケを溜めるかもしれない。
考えることを避けてきた人は、将来を考えることをしなかったことで、予想外のトラブルに巻き込まれ、取り返しのつかないツケをはらうことになることだってある。
おそらく、誰しも一つは、しなかったことややりきれなかったものを持っている。不完全な部分があるからこそ人間なのではないだろうか。
不完全な部分を誰しも持ち、そのツケはいろんなカタチで訪れる。
人生のツケを何一つ持ってない人なんていないからこそ、自分にツケがまわってきた自覚した時、人は自分と向き合わなければいけないタイミングなんだと思う。
もっぱら、私は身体にツケを溜め込んでいる。
そのツケを一気に返すことはできない。
少しづつ溜め込んだツケは、少しずつ返していくしかない。
人生のツケは、返しても返さなくてもいい。
ツケを溜め込んだまま人生を終えるのも一つの手だ。
でも、もしツケに自覚できたのなら、返す覚悟をしたのなら、まだ遅くはない。
人生のツケを返すことさえも楽しもう。
それが人生を味わい尽くすことだと思うから。
2023.11.23
ばたち