行きつけの酒蔵、通いの蔵元、お気に入りの銘柄を探す
これからこのマガジンで皆さんに日本酒について色々な話をしていこうと思っているのだけれど、そのはじめのところで是非ともお勧めしたいことがあります。
それはとても大事なことなのでそのまま今回のタイトルにしてみましたが、「行きつけの酒蔵」「通いの蔵元」「お気に入りの銘柄」を一つか二つ選んでみませんか?という提案。
日本酒はお酒の中でもひとつひとつの商品の味の違いが分かりにくい酒類とされています。
また逆に同じ銘柄名を冠したお酒でも本醸造と純米大吟醸では全く違う風味がします。
「やっぱり○○(酒蔵名または代表銘柄名)は旨いなあ。」とか「俺は日本酒は○○(酒蔵名または代表銘柄名)しか飲まないんだ。あれ以外は酒じゃない。」なんて通ぶる方もいらっしゃいますが、先ほども申し上げた通り同じ酒蔵でも普通酒と大吟醸では全然味が違います。
そこで日本酒の味の違いを楽しむ…そう、単純に美味しい不味いという着眼点ではなく…そのためにも「味の基準」を持ってみることをお勧めしたいのです。
そのためにも「味の基準」となる銘柄を飲みつけてみてはどうでしょうか?
「その銘柄をどうやって選んだらいいのだろうか?」と悩まれる方もいるかもしれません。以下のような観点で選んでみてはいかがでしょうか。
①今現在の自分のお気に入りの銘柄を醸造している酒蔵。
何もこれを機に新たに酒蔵を探す必要はありません。すでに気に入って愛飲している銘柄があれば、次回はその銘柄が冠された他の種類のお酒を飲んでみてください。
②土日でも蔵元または直営店の営業している酒蔵。
私の仕事は土日休みのため、土日定休の酒蔵さんは蔵元で直接お酒を買い求めることができません。
もちろん近くの酒販店やスーパーで買うことができますが、蔵元や直営店を訪れた際に聞ける従業員さんのお勧めや情報は何にも代えがたい楽しみです。
時間が許すのならば、実際に蔵元を訪れて色々な情報を得たり、文字通り「馴染みの客」になるには足繁く蔵元に通うことをお勧めします。
③ネットショップをやっている酒蔵。
好きな酒蔵や気になっている酒蔵が遠方の場合、簡単にお酒が手に入らないこともあります。自分の舌の「基準」とするには定期的に口にしていないとそうはなりません。すぐにお酒が入手できるようにするためネットショップがある酒蔵もお勧めです。
④住んでいるところの最寄りの酒蔵。同一銘柄の色んな種類のお酒が近所の酒販店やスーパーで手に入りやすい酒蔵。
気合いを入れて日本酒を楽しむぞ!と心に決めたからといって新潟や京都伏見、兵庫灘の酒蔵を選ばなきゃいけない決まりはありません。特に日本酒の場合は料理との相性も大切になります。日本酒に限らずお酒と料理のペアリングには「地元の酒には地元の食べ物」という基本的な考え方があります。そのためにもご自身が住まわれている地元の酒蔵のお酒を選択すると毎日の食事に合わせやすくなります。
⑤よく訪れる地域にある酒蔵。
食文化にはその土地の気候風土の特色が色濃く反映されます。住んでいる場所はあるけれど、別に憧れている場所、よく訪れる場所、移住したいと考えている場所があるようならその土地の酒蔵のお酒を選ぶと訪れる楽しみのひとつにもなるでしょう。
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