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日本酒の味の違いがよく分からない
みなさん、前回の投稿を見て自分のお気に入りの蕎麦猪口をひとつ買ってくださいましたか?🤭
さて今回のお話しは味の特徴や違いを伝えること…これは言葉でも映像でも本当に難しいものです。
言葉で味を表現をする時は何かとの対比、または何かに例えるしかないんですよね。
特に日本酒の味や香りの表現というのは熟語でごまかされているか、または「言語明瞭意味不明」という分かりやすい言葉のように見えるけど真の意味がよく分からないような表現が多いんですよね。
例えば日本酒の味の表現として代表的な四文字熟語「淡麗辛口」「濃醇甘口」…まぁ、「辛口」や「甘口」はよしとして「淡麗」とか「濃醇」ってどんな味なのか?よく考えるとさっぱり分からないですよね。
「華やかな香り」「爽やかな香り」「穏やかな香り」「ふくよかな香り」…どんな味か想像できます?
「香り」と「口あたり」と「風味」は何が違うのか?
味覚・嗅覚を言語化するのは視覚や聴覚に比べると難しい。
ことさら日本酒は味の違いが繊細なので言語化しにくいのです。
度数が近いこともあり日本酒との比較対象になるワイン。
ワインの味の違いを生み出す一番の要因はブドウの種類の違いだと思われます。
食べるブドウを巨峰とマスカットの味の違いはほとんどの人が分かると思います。
しかし、お米ときたら、コシヒカリとあきたこまちの味の違いを一口食べただけで分かる人がどのくらいいるでしょうか?
さらにワインの水分のほとんどは原料であるブドウ由来のものです。つまり、水分にももとからブドウの味が染み付いているのです。
一方、日本酒の80%以上を占めているのは、原料のお米に対して後で加えた水。その水にお米の味を移しているのです。
ですので日本酒にとって「米」「水」というのはかなり重要にはなるものの、その味の違いは杜氏さんならいざ知らず、ほとんどの人にとっては味の違いが分からないものなのです。
それでは「日本酒の味の違いは何で生まれるのか?」
私個人的には「製造工程」と「酵母」の違いだと思っています。なので違いが繊細なのです。
例えば吟醸酒・大吟醸酒では普通酒と比べて歩合を下げたところまで精米をし、長時間かけた発酵をおこなう。さらには協会7号、9号、17号、18号といったような吟醸香の高い酵母を使用することにより味と香りを変えている。
ほかには「生酛」「山廃酛」などによって独特の酸味が加わったり、「生詰め」「生貯蔵酒」など火入れのタイミングを変えることによって味の違いを出している。
また、一部の日本酒党の中には毛嫌いしている方も多い「醸造用アルコール」の添加。
これも単なる生産コスト削減のためだけでなく、発酵具合のコントロールや吟醸香のもととなる香気成分の引き出しのために使われる。これも「製造工程」の違いのひとつであろう。
つまり、「日本酒はどうやって造られるのか?」ということを知っておくと日本酒の味をより深く楽しく理解できるようになるということです。
日本酒の製造工程は今後追々お話しするとして…「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会」(SSI)が日本酒を4つの分類に分けた「爽酒」「醇酒」「薫酒」「熟酒」について覚えておくと日本酒を口にするのが楽しくなります。
【薫酒】
〈特徴〉
甘い果実や花のようなフルーティーな香り。味わいは比較的軽快。
〈該当する日本酒〉
「大吟醸」や「吟醸酒」。「純米酒」や「無濾過生原酒」などの中にも「吟醸酵母」を使ったものは該当する場合がある。
【爽酒】
〈特徴〉
軽快な香味ですっきりとした飲みやすさ。「淡麗」とも表現される。
〈該当する日本酒〉
「普通酒」「本醸造」「生酒」「生貯蔵酒」などが該当する。
【醇酒】
〈特徴〉
米の味の旨味やコクを感じさせる。「ふくよかな味」とも表現される。
〈該当する日本酒〉
「純米酒」特に「生酛」「山廃酛」と書かれたもの。
【熟酒】
〈特徴〉
黄金色の色調、ドライフルーツやスパイスに例えられる熟成香があり、とろりとした飲み口。
〈該当する日本酒〉
「古酒」「長期熟成酒」
しかし…ただこの文章で読んでも味が全然イメージできないというのが本音。かくいう私も特に「醇酒」のふくよかな香りとかお米本来のコクというのがよく分からない。
そんなことを悩んでいる時にこんな面白い利き酒セットを見つけました。
トップのところに写真を貼ってある『一から学ぶ。日本酒入門セット』
これを使って飲み比べてみると言葉で聞いてもちっともイメージできなかった味が一目瞭然ならぬ一呑瞭然。
一度味の違いを体感してみると色んな日本酒を口にするのが楽しくなります。
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自称「酒蔵イダー」がYAMAHA YBR125で巡る酒蔵の話、私流の日本酒の楽しみ方をお伝えしています。 皆さんの日本酒の楽しみ方も教えて…
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