「キャンプは家族と行くんですか?」

アウトドア系のことを趣味にしている人からよく「家族も一緒にされるんですか?」という質問を受ける。

その質問の後に男性なら「ウチはカミさんがそういうの苦手だからやってみたいんだけどなかなか…」、女性なら「私がそういうの苦手だからなかなか…」「主人がそういうの苦手だからなかなか…」という発言が大抵続く(笑)

「家族も一緒にされるんですか?」の質問の答えはイエスともいえるしノーともいえる。

休日の私は朝5:00には起きて山歩きをしてきたり、釣りにいったり自分の趣味、自分独りの時間を過ごし、8:30~10:00には帰宅して家族と朝御飯を食べます。

子供が小さい頃はその後にみんなで出掛けていましたが、最近は子供たちが部活があったり大量の宿題があったりその他やりたいことがあったりと各々のスケジュールが優先されるので「お父さんに用なし」が確認できればまた出掛けてしまいますし、家で作業をしているときもあります。

たまに少し遠いところで遊びたいとき、遊び関連の講習会やセミナー、ツアーに参加したいなど丸一日出掛けたいときは、原則土日が休みなのでどちらか一日は出掛け、もう一日は家族と過ごします。

なので趣味に関することは独りでする時間と家族皆でする時間の両方があり、イエスでもありノーでもあるということなのです。

キャンプは独りでいくことはほとんどなく家族皆で行きますし、山歩きは家族皆で行くことは少なく独りで行くことが多い(家族で行く回数は少なくないのですが、独りで行く回数が多すぎて、割合的には独りで行くことが圧倒的に高くなります)です。

キャンプを例に挙げますと、世の奥様方や都会育ちの旦那様のキャンプ嫌いの理由の上位といえば「虫が嫌」「暑い」「トイレが汚い」「道具が高い」。

もちろん「虫が好きか嫌いか?」と二択で回答を求められれば、私も含め家族みんな「嫌い」になります。

ただ、住んでいる場所が長野県ということもあり、都会にお住まいの方に比べれば虫に対する抵抗力はありますし、私も虫を「観察対象」と考えると拒否反応がグッと抑えられます。多分、小さな虫は素手で捕まえる私の姿を見ると「ちっとも苦手じゃないじゃん」と思うかもしれませんが、どんな虫でも平気で捕まえるウチの親父たち世代から見ると信州においては「虫が苦手な人」の括りに入ります(笑)

2つ目の「暑い」については、東京方面や大阪方面の人なら行き先のチョイスの問題だと思います。ただ、我々信州人は夏は県外ですと高地に行かない限り、どこへ行っても暑いと感じてしまいます。

ただし、寒さ暑さの感じ方は、天気予報で発表される最高最低気温の数値以上に普段の生活形態に拠るところも大きいのではとも思います。

我が家はエアコンがないので、夏は就寝時には家の中はほぼ毎日30℃超え、冬は朝起床時には家の中はマイナスという日が多いです。

夏の最高気温は関東地方には敵いませんし、冬の最低気温は北海道まで低くはなりません。ただ、両地域とも冷房設備、暖房設備がしっかりしているご家庭が多いので、我が家のように家の中の温度が外気温とほぼイコールってお家は少ないんじゃないでしょうか?

いろいろゴチャゴチャ述べてきましたが、我が家はこの「虫」と「暑い」を回避するために基本的に「真夏はキャンプに行かない」方針をとっております。そして海沿いには行かない…私が海に対する思い入れがあまりないってこともありますが、小さい頃に海沿いにキャンプに行ったら暑くて寝られず、結局一人外に敷物を敷いて寝たという経験のせいでしょうか。どうしても海に行きたいときは旅館に泊まります(笑)

まあ、関東地方の方は甲信地域の標高900メートル以上の場所にあるキャンプ場に行けば朝寒くて目が覚めますがね。

標高の高い場所だと春先や晩秋は寒い日もあります。ただ、暑い時の対処法は素っ裸以上はありませんが寒い時は真冬でない限りある程度着込めば回避できますし、最近は電源付サイトのあるオートキャンプ場も多いのでヒーターや電気毛布を持っていけば問題ありません。

「俺は電源付オートキャンプ場じゃなくてもう少し不便なキャンプ場で野営風にしたいんだよ」と反論される方は暑さ寒さは我慢してください。それが嫌ならキャンプは向いていないのでやめた方がいいです(笑)

あと、暑さの問題に関係して「お風呂」という問題もあると思います。

最近のオートキャンプ場はシャワー設備を備えているところが多いので、寝る前や起きた後にどうしても汗を流さないと気が済まない方はそういうキャンプ場を選べばいいですね。ちなみに我が家は近隣に日帰り温泉があるか、行き帰りの道中に日帰り温泉があるキャンプ場を選んでいます。

「トイレ」の問題ですが、これはトイレが綺麗なキャンプ場を選ぶしかないですね。

私はもうかれこれ35年以上キャンプをしていますが、その当時に比べれば今のキャンプ場はかなり良くなっています。あの頃はほとんどが汲み取りで壁一面に蛾が貼り付いていましたから😱それが今は、清里にある我が家の定宿ならぬ定キャンプ場のトイレはウチのトイレより新しくて綺麗(笑)

さあ、「道具が高い」…どうせ年に数回しか使わないものにお金かけるのはねぇ…分かります、その気持ち。でも、面白くなってくるとどんどん欲しいものが増え、それを買うのが幸せ😃💕って感じもするんですよ。

でも、確かにタダにはなりませんがある程度抑えることもできます。

今はキャンプ場で全ての道具を貸し出してくれるところが多いです。

ちなみに私は大人になってからは結婚して妻と二人でキャンプをするようになったのですが、テントやランタン、寝袋は小さい頃に我が家で使っていたやつを親父に借りていました。調理器具は山歩きや釣りをするので一人用のものは持っていましたからそれで十分でした。

子供が小学校に上がるか否かの頃に家族で行くようになりましたが、その頃からちょこちょこと家族用の道具を揃えるようになりました。

最初が4人用のテントでした。

実はその当時2人用のテントを2つ持っていたのでそれでも用は足りたのですが折角だから高さのある居住性に優れたやつが欲しかったんです。

ただし、子供たちがいつ「行くの嫌だ」と行ってもいいようになるべく安いやつが欲しくて、結局8,000円台という恐ろしい値段のテントを買いました。

お父さんの想定を覆し子供たちは今でも毎年キャンプに行くのを楽しみにしております。そうなった場合は逆に高いテントを買う良い口実になるなと期待していたのですが、困ったことにこの安テントがちっともへたらないんです😁

寝袋ですが、暑い時期はホームセンターの1,000円程度のものを用意し、併せて家で普段寝るときに使っている毛布を持っていきます。子供たちは寝袋が珍しく喜ぶのでキャンプらしさを醸し出すためのアイテムといった感じで用意しますが、実際は寝袋を広げて敷布団にして毛布を掛布団にして寝ています。

少々寒い時期は電気毛布と冬場にトイレで使っているセラミックヒーターで暖房が取れるようにしておきます。さらに私が山登りや車中泊をする関係で耐寒性能の高い寝袋を持っているのでそれを子供たちに使ってもらいます。

食器類はキャンプというとアルミや樹脂製のもの、こだわる人なら木製品というところでしょうか?

我が家はほとんどが陶器です。これには理由がありまして…

アルミのものを熱を伝えすぎるので温かいものや汁物には使えない。私は山歩きの時もクッカーや計量にはアルミ製のものを使いますが食器としては陶器か塗りのお椀を必ず持っていきます。樹脂製のものは串に刺して焼いたものを載せるときに串が焼けていると熱で溶けてしまうことがあるので積極的には使いません。ただ、大皿は陶器だと重すぎるので樹脂製のものを使っているものもあります。さらにアルミ製や樹脂製のものはものが載っていないと軽くて風に飛ばされることが多くてものすごくイライラするので使わないという理由もあります。陶器だと高そうですが100円ショップにいっぱいあります。

我が家の場合、キャンプの時の夕飯は「野外居酒屋」がテーマになっているので料理というか肴は少量多品種がモットー。そんなときに便利な器が「蕎麦猪口」と「抹茶椀」。「蕎麦猪口」はお通しの器にもよし、マグカップにもよし。「抹茶椀」はそこそこの深さがあるので煮物、汁物に最適で翌朝は野点でお茶をいただく。なので私は近隣で行われるクラフトフェアに行くと必ず蕎麦猪口か抹茶椀を買ってお気に入りを補充します。

近頃はソロキャンプ、通称ソロキャンやグループソロキャンプ、通称グルソロキャンなども流行っていますが、独りで楽しみつつもできれば家族も巻き込んだファミリーキャンプをできる態勢を整えておいた方が後で何かと有利に働きます…どういうこと?

先程もちょっと触れましたけど、趣味に没頭していく中での一番の楽しみは新たなアイテム・ギアを購入すること。

「欲しいアイテムがあるけれど買えない」って時には大きく2つの理由があります。

1つはcan not、金銭的に買えない。まぁ、これはコツコツ貯めるしかない。

もう1つはdo not、能力的には買えるけど買えない、買うことが許されない、買わせてもらえないってやつ。「他に買いたいものがあるのになんであんたしか使わないものにお金払わなきゃいけないの?」的なやつ(苦笑)

こんなときに家族がキャンプの楽しみを知ってくれていると「これ買ってさ~、今度のキャンプで皆で使ったら楽しいと思うんだよね~」なんていえば「わぁ、ほんとだ。買おう買おう」という話にもなるわけで。

なので私はキャンプに限らず、自分の好きなことは少しでもその楽しさが他の家族にも伝わるように、他の家族の好きなことが少しでもその楽しさを自分が理解できるように心掛けております。これがまたボクの「楽しい」をみんなに伝える、みんなの「楽しい」を自分の中に取り込む、そしてそこで自分に新たに加わった「楽しい」をみんなに伝える…インタープリテーションを通じた「楽しい」のサイクル、自称『楽転』で関係の輪、影響の輪を広げていくのです。

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