【Vol.3】「漫才」でどんな活動をしているの?
チームフランポネをサポートするプロボノワーカー*が聞き役になり、フランポネのマヌー島岡(以下、マヌー)さんに質問をしていく企画。
今回は第3弾。「漫才」でどんな活動をしているの?がテーマです。
ー具体的にどんな活動をしているのですか?
マヌー:はい。私たちの活動は大きく3つの柱があります。
1つ目は「マイノリティ支援」です。
例えば、「バリアフリー漫才」という取り組みをしています。これは、パラリンピックのお笑い版だと思ってください。障害のある方が主役となって漫才を披露する。単にステージに立つだけじゃありません。漫才を作って披露することで、表現力やコミュニケーション能力が向上する。実際に、厚生労働省からも注目していただいています。
また、「漫才で覚える日本語」という授業も行っています。日本に住む外国人の方々に、やさしい日本語で漫才を作ってもらう。これが驚くほど効果的なんです。なぜなら、漫才を作るには「いつ、どこで、誰が、何を、どのように」を明確に伝えないと笑いが起きないんですね。
2つ目は「地域創生支援」です。
各地域の特色を活かした漫才づくりをしています。例えば川崎市内では、高津区民による高津漫才、幸区民による幸漫才など、地域に根ざした取り組みを展開しています。11月には幸区の小倉神社のお祭りで、地域の子どもたちが作った漫才を披露する予定です。
これは単なる地域イベントではありません。地域の人々が協力して一つのものを作り上げる。そこに世代間交流が生まれ、地域の絆が深まっていく。
3つ目は「漫才を用いた学習支援」です。
特に力を入れているのが「漫才で覚える英語」です。日本の英語教育の課題って何か知っていますか?読み書きはできても会話ができない。でも漫才なら、必然的に会話をしないといけない。しかも間違えても笑いになる。だから失敗を恐れずにチャレンジできる。
実際に、海外でも注目されていて、2024年10月17日から10月24日までイギリスにある大学(エディンバラ大学、グラスゴー大学、ニューキャッスル大学、ダーラム大学)にて1週間かけて英語のみで漫才作成講座を行います。また来年の大阪万博では、吹田市の子どもたちが作った英語漫才をスイスパビリオンで披露する予定です。
ーいろんな活動があるんですね。繋がりはあるんですか?
この3つの活動は、バラバラに見えるかもしれません。でも、全ては「お笑いを通じた社会課題の解決」という一本の軸でつながっています。マイノリティの方々の自己表現を支援し、地域の絆を深め、楽しみながら学べる場を作る。
漫才は確かに「笑い」を生み出すツールです。でも私たちは、その先にある「人と人とのつながり」「心のバリアフリー」「新しい学びの形」を目指しているんです。
ーありがとうございます。次回は、「漫才の作り方」を具体的に教えてください。