マホロバ(柾木元一郎)

演劇団体TEAMトライデントの主宰。 マホロバ名義で脚本、演出。柾木元一郎の名義で役者として活動中。

マホロバ(柾木元一郎)

演劇団体TEAMトライデントの主宰。 マホロバ名義で脚本、演出。柾木元一郎の名義で役者として活動中。

最近の記事

あのハゲを癒すのはあなた

あなたに生えて 良かった あなたには希望の匂いがする 抜け落ちて 傷付いて 泣き叫んでも さわやかな希望の匂いがする 髪は今 眠りの中 あの髪を生やすのはあなた 人はみな 悩みの中 あのハゲを癒すのはあなた あなたに生えて 良かった 愛し合う相手が 戻ってくる ふさふさや ブリーチや ふれあう事を 試したい心が戻ってくる 髪は今 砂漠のよな あの髪を生やすのはあなた 髪はみな 孤独の中 あのハゲを癒すのはあなた 髪は今 砂漠のよな あの髪を生

    • 今、あなたの声が………

      「巨人達と共闘する日が来るなんてな………」  俺は眼下を眺めて呟いた。巨人の軍勢に自軍が混ざり合う景色は存外悪くないものであった。亡くした戦友を想えば、その感想が正しいのかは疑問ではあったが、今はその幸せを噛み締める。 「しかし、本当にこんな作戦上手くいくのかねぇ…?」  まだ生き残る友の声を聞き、後ろを向く。旗艦の中では今もなお作戦の中核を担う作業の真っ最中だった。だが、作戦は始まった。始まってしまったのだ。 「わかんねぇな。けど、やるしかない」 「それ

      • 壊滅前夜

        蒸した空気が装甲を撫でていた。 ゆっくりと歩く三機の小隊にホバートラックからの通信が入り、その足を止めて身を屈める。18メートルの巨体が荒れ地の砂を巻き上げた。 「2時の方向に足音を確認。五機と思われます」 「機種は分かるか?」  周辺マップを開きながら、情報を纏める。旧型が二機。現行機が二機。近接型が一機。これが隊長機だろうか?後方に控えているようだ。 「敵部隊の進路に渓谷有り。待ち伏せますか?」 「間に合うかは難しいラインだな。挟撃も無理だろう」

        • ハゲテツライネ(アイネクライネの替え歌)

          アタシ 頭が禿げて本当に苦しいのに 当たり前のようにそれら全てが悲しいんだ 今痛いくらい幸せな思い出が いつか来るお別れを育てて抜ける 誰かに居場所を取られ、生きるくらいならばもう アタシはスカルプで生えたならいいな だとしたら鏡前で戸惑いもない そうやって頭までも生えないままで アタシにあなたの髪の毛少し貰えたらいいのに 誰にも言えない秘密があって嘘をついてしまうのだ あなたが思えば思うより いくつもアタシは増えてないのに どうして どうして どうして( ノД`)…

          はかたのうた(みかんのうた)

          いつもとは趣を変えて、実家のある愛媛県伯方島の替え歌を少々………😌 伯方の塩は愛媛の名産。覚えて帰ってくださいね← では以下本編! お塩は色々あるけれど 伯方のお塩はひとつだけ 伯方のお塩を使うなら 愛媛の愛を噛みしめろ 肉にかけるヤツがある 揉みこまないといけないぜ 塩をかけて焼いてあげねば ジュウジュウ お塩が馴染めば 食材は一つ 世界に羽ばたけ 伯方の塩 はかた はかた はかた! おしお おしお おしお! えひめ えひめ えひめ! しぃーーーま

          はかたのうた(みかんのうた)

          キューカンバーボーイ(ママレードボーイの替え歌)

          だけど気になる 昨日よりもずっと 途切れた夢 二人で相撲が取りたい! ああ、カミ様 時間を止めてよ 尻子玉 水掻き まだ皿乾かない ああ、助けて 投げ技決まらない! アイツの夢見たせいだ よく冷えたキュウリを かじったら なぜか不意に 胸がときめいた 青くて潤い キューカンバー だけど気になる!昨日よりもずっと 大一番 アイツと相撲が 取りたい! Ah そのまま尻子玉抜いてよ イボイボ緑色 ジグザグ曲がる野菜 Ah こんなに呼吸(いき)が弾んでたら アイツが まわし取

          キューカンバーボーイ(ママレードボーイの替え歌)

          シンデルヘッド~何処かで無くしたアイツの抜け毛~

          流行りの色も染められなくて ダサいハズのこの俺 お前が抜けて一年が過ぎ いいウィッグを買ったつもりが それでもこの歳まで俺が 育てた頭の所は オシャレをしても サプリ変えても 結局変化もないまま 早く忘れるハズの ありふれた抜け毛を あの時のシャンプーが 思い出させる シンデルヘッドで夢とお前はたいてた頃 下らない嘘だって 二人で笑えたね 今夜の髪の香りは あの頃と同じで 頭皮マッサージもしてりゃ 抜けてないのに 寄り道みたいな始まりが 二年も続いた医療行為 初めて薬

          シンデルヘッド~何処かで無くしたアイツの抜け毛~

          キターハエ

          たった一つの髪が男惑わせてるんだ 数えきれない程無くして また拾い生やせりゃいいな 遠回りする度に抜けていく事もあって 生えている事が全てと僕には思えなかった 間違っている治療がいつか君を救うから 数えきれない程無くして また拾い生やせりゃいいさ 一切の毛根がかき消されそうな時には 「いつだって君の頭皮が この暗闇を切り裂いてくれてる」 いつかそんな言葉でボクの髪が生えますように そう生えますように たった一つの髪が男惑わせてるんだ 誰を信じたらいいのか… 生えたら楽

          アデランスのドアを見て

          割れた鏡の中 映るボクの姿 泣いている 凪いでいる 薄いオデコなぞる指 誰を呼んでいるの?消えた髪の姿 何度でも 何度でも 店のドアを叩くから 不毛加速度に背中押されて 糸が抜けるように ただチラシチラシ強く 抱いてた アデランスのドアを跨いで髪に近付けよう 君の涙も悲しい嘘も ボクの頭皮に眠れ 昨日までメニィ毛髪 夢を見ていたボク 止めたくて 止めたくて ボクは髪を探してる 崩れ落ちそうな額押さえて 一人立ち尽くす ただ君の君の視線 痛いよ アデランスのチラシ書

          アデランスのドアを見て

          あんなに一緒だったのに~頭頂からもう違う色~

          あんなに一緒だったのに……… 頭頂からもう違う色……… ありふれた優しさはきっと「父さん似なだけ」 冷たく切り捨てたチラシを探して回り そんなカッコ悪さで生えるという事なら 財布の中 目を閉じて使おう あんなに一緒だったのに 事は一つ「生えてない」 加速してゆく額に今は あんなに一緒だったのに 頭頂はもう違う色 せめてここ次生やしだしたって 静かに見守れ 運命と上手く付き合っていくならきっと 生えないとか金無いなんて言ってられない 何度も繋がった植毛 無力 死にた

          あんなに一緒だったのに~頭頂からもう違う色~

          壊滅前夜

           蒸した空気が装甲を撫でていた。  ゆっくりと歩く三機の小隊にホバートラックからの通信が入り、その足を止めて身を屈める。18メートルの巨体が荒れ地の砂を巻き上げた。 「2時の方向に足音を確認。五機と思われます」 「機種は分かるか?」  周辺マップを開きながら、情報を纏める。旧型が二機。現行機が二機。近接型が一機。これが隊長機だろうか?後方に控えているようだ。 「敵部隊の進路に渓谷有り。待ち伏せますか?」 「間に合うかは難しいラインだな。挟撃も無理だろう」

          感情もヌケテル

          みんな俺の輝きに夢中なようなので、ハゲ歌シリーズ二作目でござる。 「感情のピクセル」より 「感情もヌケテル」 重ねた毛の束 前の髪はもう見えなくなる 怯えて震える頭を焼き尽くしてゆく もう何もかも信じたくはない I don't believe it anymore cause I feel sad 記憶を辿ったって 髪は変わらないよ もうこんさんたち だいしゅうごうだ ワイワイ おいでよ スカルプ AGA アデランスにアート みんなでたのしく うんぱっぱっのふ

          ハゲ歌

           ちょっとづつ作っている、ハゲの為の替え歌シリーズです。  以前作った幾つかが手違いで消えてしまったので、新作から少しずつ上げていこうかと……  先ずはこちら。 ハゲ!頑張れ!(とべ!ガンダム!) 生え変われ 生え変われ 生え変われ 頑張れ 君よ 生やせ まだ額に生える投資があるなら 巨大な額を 出せよ 出せよ 出せよ 正規の薬を取り寄せ 生やせよ 起毛せいよ 頑張れ 頑張れ 立ち上がれ 立ち上がれ 立ち上がれ 頑張れ 君の 逆毛 まだ絶望に沈む 悲しみあるなら

          カッパのあれこれそれこれ

           以前、Twitterで連載?していたカッパの小ネタ集をまとめたモノです。  今後も増えるかも?分かんないけど← 東京駅 ペンギン「東京駅に着いたね」 カッパ「オイラが新幹線のキップ買ってきてやるよ!」 ペンギン「よろしくね」 カッパ「新幹線のキップくれ!」 駅員「はい、東北新幹線ですね」 カッパ「遠野には行かねぇよ…」 池袋駅 カッパ「ここが池袋か~ここもオタクの街なんだろ?」 ペンギン「そうだよ~あっちが乙女ロードだね」 カッパ「よーし!行ってみようぜ

          カッパのあれこれそれこれ

          名詞を出さないシリーズ

           こちらは「その作品における、明確な名詞を出さずに書き上げるショートストーリー」となっています。  平たく言うと、ガンダム、モビルスーツ、シャアなど、作品を象徴する名詞を出さずに書き上げた作品になります。  どの作品の、どの時間、場所なのか?を当てる楽しみを一緒に楽しんでいただければ!  第一段はこちら。 「閃光」 閃光が走った───  漆黒の宇宙に光るのは、星だけではない。僕の目の前でも爆発が起こり、星の輝きをかき消そうとする。  僕が撃ったのだ。スプレーガンの銃身

          名詞を出さないシリーズ

          エオルゼアの人々

           「FINAL FANTASY14」というゲームをご存じだろうか? 日本を代表する有名ゲームタイトルのナンバリング作の中でも、現在、世界一売れているMMO-RPGである。  今回はそのゲーム内とそのプレイヤー達のあれこれをショートストーリーとして書き上げている。  知らない人は「こんな世界があるのか…」と。  プレイヤーである光の戦士(ヒカセン)は「あぁ…あるあるw」と。  それぞれ楽しんでくれたら幸いです。  先ずは第一段。      「知らぬが花」 エターナルバンド…

          エオルゼアの人々