「損しない」求人票の作り方【テクニック編】
こんにちは。
TEAM FORWARDの竹田です。
本日は、「損しない」求人票の作り方【テクニック編】です。
もしかしたら、求人票の書き方で損してるかも⁉ぜひ自社の求人票と照らし合わせてチェックしてみてください。
プレビューを参考にしましょう
忘れられないように一番上に書いておきます(笑)
転職希望者が1回の求人検索でしっかり読み込む求人は3件程度と言われています。
求人サイトは、
・検索結果一覧画面=興味喚起=Youtubeでいうサムネイル
・求人本文=動機づけ=Youtubeでいう動画本体
の2段階で構成されています。
検索結果一覧画面(多数の求人が一覧で並ぶ画面)は、ほとんどの場合、
本文から自動で生成されます。
本文のどこがどのように掲載されるのかを知らないと、せっかくの良い求人票も"そもそも見られない"ものになってしまいます。
(Youtuberの方たち、サムネイルに相当気合を入れてますよね)
多くの求人サイトでは、求人公開前にプレビューが見られるようになっているはずですので、ここで検索結果一覧画面を確認し、さらに掲載するサイトの競合他社と比較して、見たい内容になっているかどうかをチェックしましょう。
仕事内容
採用ターゲットに伝わる内容になっていることが大切です。
①経験者募集の場合
未経験者や、場合によっては人事の方が見ても分からないような言葉が入っていても問題ありません。素人に応募してもらう必要はないからです。「誰かを寄せ付ける」ことは「誰かを寄せ付けないこと」でもあります。専門用語や"分かる人には分かる"内容が入っていることは、ターゲットにとっては、まさに自分のことだ、というメッセージが伝わりやすくなります。
特に技術職の募集で、求人票作成者が技術出身でない場合、この辺りの感覚が分からない可能性があるので、技術職の方たちに自社の魅力、他社との差別化ポイントが分かる内容になっているかチェックしてもらうと良いでしょう。例えば、「他の会社にはない良い機材が使える」は差別化ポイントになるものの、人事の方には気づきにくいところです。
②未経験者募集の場合
「高校生が見ても理解出来る仕事内容」を書くことが大切です。仕事内容欄にも関わらず、自社PRに夢中になるあまり、仕事内容は「既存顧客向けの法人営業をお任せします」しか書いてないというケース、実は結構あります。
・1日何社くらい回るのか
・どんな話をしてくるのか
・商品のことを覚えるのにどれくらい時間が掛かるのか
・1人で営業に出るまでどんなサポートをしてもらえるのか
・何割くらいが契約になるのか
・数字に追われないか etc
未経験者は分からないことだらけです。「これなら自分にも出来そう」と思えなければ離脱してしまいますので、仕事内容欄には仕事内容をしっかり書きましょう。
求める人材
資格の有無(建築施工管理技士/整備士など)や経験範囲(経理なら連結決算経験があるなど)で区切りやすいものは簡単ですが、
専門人材の度合いが高くなればなるほど、必須と歓迎を切り分けることで、ハードルを上げ過ぎず、ミッションベースで記載することをお勧めします。
例1)営業・販売職の経験5年以上
例2)
◆必須
営業・販売で何かしらの実績を残してきた経験
◆歓迎
・短時間で顧客のニーズを理解できる方
→1回の商談時間は30分程度。出会って数分でニーズを把握する能力がある方は即戦力としてご活躍頂けるでしょう。
・若手社員のマネジメント、リーダー経験がある方
→20代が中心の職場です。ゆくゆくは責任者をお任せしたいと思っていますので、若手社員への業務指示やモチベーション管理などを行ってきた方は歓迎します
例1の場合、「5年」は目安ではあるものの、人によって経験内容・レベルに差があります。「何が出来る人なのか」を明確にすると分かりやすくなります。
また、未経験者募集では、人柄やポテンシャルの比重が大きいケースも多分にあると思います。このような場合は、「歓迎する・向いている人」だけでなく「向いていない人」も書いてあげることで、転職希望者もジャッジがしやすくなります。(※自分に向いている求人か分からない、は転職希望者からよく聞く声です)
給与
・入社直後の月給、年収だけでなく、(特に上がり幅が大きい場合は)5年後、10年後の年収例なども記載しましょう。昨今は将来性を気にする転職希望者が多いです。
・みなし残業制を採用している場合で、そこに含む残業時間が30時間を超える場合は補足表記すると良いでしょう。
例)みなし残業代40時間分(◎万円を含む)。ここ数年の働き方改革で、現在の平均残業時間は月平均15~20時間程度ですが、社員の収入が減らないよう、最大限のみなし残業代を支給しています。効率的に業務を完了させ、プライベートを充実させてください!
・最低支給額は「この募集で誰が採用になっても必ず支払われる支給額」です。新卒社員の支給額を月給下限とする求人もよく見かけますが、経験者募集で「月給18万円~40万円」と書いてあっても、結局いくらもらえるのか分かりません。転職希望者の視点は下限月給に行きがちですので、「月給28万円~35万円」など、特に下限は該当案件に合致する内容にしましょう。
・年齢給の比率が高い給与テーブルの場合、メリットとして打ち出しやすいです。若手募集なら「年齢とともに確実に上がっていく給与制度」ミドル世代募集なら「年齢給なので、中途入社のハンデはありません」などの表記が可能です。
勤務時間
一般的な日勤の場合は特に気にする必要はありませんが、
・二交代制で夜勤がある
・昼から勤務で夜が遅い
などの場合には、生活リズムが崩れるなど、転職希望者が気にするであろうポイントを事前に押さえておくことをお勧めします。
例)日勤と夜勤は月単位で交代しますので、日によって日勤と夜勤が入れ替わるということはありません。
休日・休暇
働き方改革の影響で、ここ数年、世の中全体の水準が上がったのが休日・休暇です。厚労省調べのデータでは令和3年度の年間休日平均は116日です。
年間休日数の表記は義務ではなく、記載することがメリット・デメリットのどちらになるか迷いどころなのですが、業界を無視して一般論で言えば、
・120日を超えれば絶対に表記するべき
・110~120日の間であれば書いても良い(日数メリットは少ないが、少なくないことが分かる)
・110日以下であれば書くデメリットのほうが大きい
という感覚です。
ただし、業界による差が大きく、サービス業や建設業などでは110日でも十分アピールになる可能性もありますので、近隣の同業他社水準などを確認した上で判断されると良いと思います。
併せて、有給の取りやすさもここ数年で大きく変化したところです。平均有給取得日数が10日を超えるような場合はポイントとして記載しておくと良いでしょう。年間休日数が少ない場合でも、ここでカバーできる可能性もあります。
勤務地
・複数拠点がある場合、かつ、転勤が無い場合は「転勤なし」を必ず記載しましょう。
・リモート勤務が可能な場合には、条件や頻度などを記載しましょう。
(※転職サイトの検索キーワードランキングでは、"在宅""リモート"などが上位に入ってきます)
福利厚生
社内にいると当たり前すぎて書いていない、ということが意外とあります。改めて見直してみましょう。
特に、住宅手当や社宅・寮などがある場合は、収入が同じでも可処分所得は大きく異なります。
手当の金額などもメリットになる場合は記載しておくと良いです。家族手当などは、配偶者1万円、子供一人当たり5000円だとすると、妻・子2人の4人家族では月収が2万円変わってきますので、かなり大きいです。
その他PRスペース
有料の求人広告の場合、このPRスペースのボリュームと掲載順位によって費用に差が出る商品設計になっているものが多いです。
お金を払ってまで使うPRスペース、「ホームページの会社概要」のようになっていませんか?
PRスペースは「誰に」「何を」伝えるのかという観点では、最も自由度が高く、心に突き刺せるスペースです。ここでグッとくる一言を伝えられるかどうかが応募の背中を押すというのは、よくあることです。
求人票作成者の一番の「腕の見せどころ」とも言えます。
この辺りは、前回の【概念編】をご覧ください。
いかがでしょうか。
細かく挙げるとキリがないのですが、私が日々たくさんの求人票を見る中で「あーもったいない!」と思うポイントをまとめてみました。
「うちはどうなの?」「ここってどうすれば良いの?」があれば、私までお問合せください。その程度のことで費用は頂きません。
これを実践したから必ず採用出来るほど甘くはないのが昨今の採用市場なのですが、少なくとも「その企業・案件が持てるポテンシャルを確実に発揮する」はコストが掛からない最低限の努力だと思います。元々"勝てる求人"であれば、正しくポイントを押さえるだけで結果が大きく変わることもあります。
参考になれば幸いです。
長文お読み頂きありがとうございました。