見出し画像

中小企業に合ったリクルーティング手法が採用成功のカギに

静岡県藤枝市に本社を構え、近年では、愛知県や神奈川県など静岡県外にまでエリアを拡大し、法人向けに通信ソリューションを提供する株式会社STC・ビジネスソリューションの長橋社長にお話を伺いました。

【企業概要】
●企業名:株式会社STC・ビジネスソリューション 様
●業種:au携帯電話販売、固定通信サービス、OA機器販売

【実施内容】
●ダイレクトリクルーティング(運用代行含む)

【成果】
●約4カ月間で営業職3名の採用


転職エージェント利用の採用活動に難しさを感じていた

ーチームフォワードに依頼する前は、どのような課題をお持ちだったのでしょうか。

長橋社長:
弊社は、藤枝・富士・浜松・静岡・沼津・東三河・小田原と営業拠点を構えています。竹田さんと採用の話をしていた時期は、ちょうど沼津営業所の採用が急務になっていました。また、他の拠点でも「良い人がいれば採用したい」「条件が合うなら採りたい」ということもあり、一方で、採用活動をすれば必ず採れる訳ではないことも分かっていましたから、どこからどう着手していくか悩んでいました。
竹田:
拠点単体と会社全体の組織バランス、両方を見ながら採用活動を行うのは難しいですよね。
長橋社長:
そうですね。当時は、転職エージェントを利用した採用活動が中心だったのですが、ここにも難しさを感じていました。弊社は営業職の採用が中心になりますが、どうしても「働いてみないと分からない」要素が多いんです。実際、過去には入社1年程度で退職してしまった社員もいます。その社員は、入社直後から大活躍してくれて、こちらとしても期待していたところに個人的な事情で退職…ということだったので仕方ないのですが、転職エージェントの場合、このような場合でも、100万円を超えるエージェントフィーが発生します。私としては、応募してくれた方に意欲があるなら、積極的に採用したいのですが、こういう経験をすると、どうしても足踏みしてしまいます。
竹田:
採用しなければ費用が掛からないのは転職エージェントの利点ですが、貴社のように入社時点での判断が難しい場合、採用1名単位でコストが掛かるモデルの難しさがあるかもしれません。
長橋社長:
ダイレクトリクルーティングを使ったのは今回がはじめてでしたが、会える人数が多いのが良かったですね!応募者の中には、採用を迷った方もいたのですが、今回見送ってもまた次の人に会えるだろう、と思えると、無理に採用しようと思わなくなるので、正しい判断が出来たんじゃないかと思います。逆に、採用する時にも「この人を採用したら〇万円」ではないので、変にブレーキが掛からなくて良かったんじゃないかな。


竹田:
今回は、3拠点で合計20名ほどの応募があり、各拠点1名ずつ、合計3名という採用結果でした。6~7名の応募で1名採用という計算になるので、しっかり選択できたというのが数字にも現れていますね。
長橋社長:
ダイレクトリクルーティングだと、採用出来なければ掛けたコストはムダに終わってしまいます。1名採用だとちょっと物足りない、2名採用出来れば大満足くらいの感覚ではじめましたが、今回は良かったですね。
竹田:
ありがとうございます。短期間で採用改善のPDCAを回しやすいこともダイレクトリクルーティングの特徴なので、何とかご満足頂ける成果を出せるよう、必死で改善を続けました。今回の場合は、序盤は少し苦戦しましたが、途中、求人票のあるポイントを修正したことがきっかけになり、応募数が上向いてきました。

中小企業にあったリクルーティング手法を提供してくれた

ーチームフォワードがご支援させて頂いて、よかったと思うことはありますか?

長橋社長:
そうですね、まずは中小企業にあったリクルーティングの方法が分かったことでしょうか。ダイレクトリクルーティングというとハイクラスのイメージがありましたが、ちゃんと中小企業にマッチするものがあるんだということが今回で分かりました。あとは、繰り返しになりますが、応募者の中で選択肢を持てたのは大きかったですね。私も面接は何百人と実施してきましたが、「何か引っかかる」という言葉に出来ないものが残る面接もあります。そういう不安がある時に、思い切って採用しないという判断が出来ました。
竹田:
ダイレクトリクルーティングの利用目的は大きく二つあります。一つ目は、長橋社長がイメージされていたようにハイクラス人材を採用すること。一般的にもこちらのイメージが強いですね。実は、もう一つの目的として「より早く、確実に、転職希望者と接触すること」があります。昨今、転職サイトなどに登録すれば、転職希望者にはスカウトメールやDMが大量に届きますし、AIによってレコメンドされた求人情報も提供されます。もうこれだけで求人情報はお腹いっぱいな人が多いんです。
かつては、企業が求人票を出して応募を待つ、というスタイルが主流でしたが、情報が溢れている現代では、待っていてもそこまで来てくれないという現象が起きています。だからこそ、より早く、より確実に届ける手段としてダイレクトリクルーティングを活用する。
新しく生まれた採用手法というよりは、時代とともに採用のコミュニケーション方法が変わった、というほうが私の感覚に近いです。
長橋社長:
あとは、竹田さんとやり取りをしている中で、「ふーん」「はーん」と納得することが多かった。やっぱり人材を専門にやっている方は見ているところが違うんだな、と思いましたよ。
竹田:
ありがとうございます。私たちは、ご依頼頂いたからには採用成功に導く責任がありますし、採用のミスマッチが起きないよう、適切な見極めをお手伝いすることも求められています。相手は人間なので、全部を分かるということは難しいのですが、そのような責任感を持って日々ご支援させて頂いているので、自然と感覚が研ぎ澄まされるところはあるのかもしれません。

変わり続ける時代の中で常に新鮮な情報を

ー最後に、これからチームフォワードに期待することを教えて頂けますか?

長橋社長:
これからはマーケティングに取り組んでいかないといけないと思っているので、その辺りで何かご一緒できるといいですね。あとは、採用に関する最新の情報はどんどん教えて頂きたいと思っています。今回はダイレクトリクルーティングというはじめての手法にチャレンジしましたが、転職希望者に届ける方法も同じく教えて欲しいですね。採用活動というのは、根気強くやり続けるしかないです。同じ根気強くやるにしても、闇雲に続けるのではなく、私たちには入ってきづらい、専門的な採用情報を頂きながらしっかり検討していきたいですね。
竹田:
もちろんです。静岡に根を張る採用コンサルタントとして、中長期でのお付き合いを大切にしていますので、長橋社長が適切なご判断を頂けるよう、新鮮な情報をお届けさせてください。

本日は、貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。


【あとがき】
STC・ビジネスソリューション様の採用成功ポイントは、「会ってから選ぶ」にあったと感じています。日々、中小企業の採用支援をしている中で
成功企業の共通点として、書類選考で「選んでから会う」ではなく、面接や面談で「会ってから選ぶ」ということが挙げられます。
特に35歳以下の若手・第二新卒採用の場合、“会いたいと思う経歴書の人”はどの企業から見ても会いたい人であり、競争倍率が非常に高くなります。大企業も積極的に若手・第二新卒採用に取り組む中、この競争に勝つのは簡単ではありません。
経歴書と面接の印象が異なる、ということは往々にしてあるものです。経歴書を書くという経験は人生の中でそう何度もあることではありませんので、基本的には慣れないものです。経歴書の良し悪しは、個人の文章力や論理的思考力に依存します。それらが採用基準となる場合は書類選考に重点を置いても良いですが、見極めたい能力がそれ以外の場合、経歴書で多少気になるところがあっても、積極的に“会う”アクションを起こすほうが、競争倍率が低く、自社にマッチする人材を獲得できる可能性は高くなります。
STC・ビジネスソリューション様の場合、先入観なく多くの方と面接をして頂いたこと、経歴という“過去”にとらわれ過ぎず、自社の業務が出来そうかという“未来”にフォーカスして面接をして頂いたことが成功のカギになったものと考えます。上下関係を意識させず、誰にでもフラットに接する長橋社長の雰囲気も、きっと応募者に柔軟な組織風土を感じさせるものだったでしょう。
先入観を持たずに目の前の人と接する、私自身も改めて勉強になりました。ありがとうございました。