Teaistは何をしているのか / プロフィール
IT企業やアートギャラリーで会社員をしながら複業茶人とフルタイム茶人を経て、現在はTeaist(ティーイスト)を名乗っている矢島愛子と申します。(Click HERE to see my portfolio in English!)
1992年愛知生まれ→広島4年間→大学院から東京在住。Teaistとしての活動は以下の5つです。
具体的な2020年、2021年、2022年、2023年の仕事内容はそれぞれnoteにまとめています。
TED Talkが公開されました
全文はこちらからご覧いただけます。
よくあるご質問(Q&A)
Q1: 茶道で食べている人ですか?
A: 2017年からはIT企業でシステム開発のプロジェクトマネジメント、2019年からは外苑前のギャラリー(茶室あり)で社員(フルタイム茶人)になり、2020年2月までは1週間に1回ほどのペースで茶会をしていました。
アートギャラリーでは作品の撮影(オンラインショップと公式インスタとDM用)、作家プロフィールや作品ステートメントの英訳等々、お茶以外のスキルを活用していました。
業務委託ではお茶の商品開発と、その広報として月に2回noteでの連載をしています(インスタにもダイジェストを掲載)。
↓以下は過去の連載記事の一覧です。記事の内容はアレンジレシピが多めです。
↓静岡のお茶ブランド「きみくら」様のカタログとウェブサイトにて、七十二候に絡めた季節のエッセイ「お茶の歳時記」も書かせていただいています。
お茶を使ったレシピ提供や、お茶と合わせるレシピのご提案なども。
正確には「茶道」ではなく「お茶」と関連ありそうなもの全般で食べている人です。2024年5月現在は定性調査のリサーチャーをしています。
Q2: (インスタ経由の方から)写真のお仕事をしているんですか?
A: 所属するギャラリーの公式インスタにアップする写真から始まり、オンラインショップ用の商品撮影、企画展のDMの写真の撮影、他企業さんのカタログなど、紙媒体用の写真も撮るようになりました。
茶人としてではなくフリーのカメラマンとしては、飲食店のメニュー撮影などもしてます。
↓個人のアカウントも、引き続き頑張ってます。@teaist12
Q3: どうして茶道の論文を書いたんですか?
A: 学部時代の私が「なぜお茶をしているか」答えられなかったからです。あまり茶道教室や環境に恵まれず、「お茶が好きだから」の一言で片付けられない思いがあったからだと思います。
そのとき感じた「他の人はなぜ茶道をしているのだろう」という疑問から、研究対象を現代人に絞りました。
お茶の研究に関しては、この記事の「ここから一般的な自己紹介(学生時代編)」というセクションで詳しく話しています。
大学院では、茶室の外で研究対象の人々がするお茶の世界を学術論文の形でまとめています。「いわゆる茶道教室」の外にもまた違うお茶があることを示せたらと思い研究していました。
Q4: 茶道は習っていないんですか?流派はどこですか?
A: 初対面など、私のお茶を全くご存知ない方からいただくご質問です。
現在は習っていませんし、今はどこの流派でもありません。
修士論文に複数人の赤裸々なインタビュー内容を載せたため、もうどの茶道教室にも戻れない覚悟で、論文を提出する前に教室を辞めました。通っていた茶道教室での経験は、以下の記事に載せています。
Q5: なんで毎日お茶を点てて撮っていたんですか?
A: 2014年〜2019年までは毎日お茶の写真を撮っていたのですが、今は2日に一度写真をアップしています(毎日撮ってはいますが、公開はしていません)。今思うとフルタイム茶人になる前は、お茶を点てて撮っている時間しか茶人でいられる時間が無かったのだと思います。
↓お茶を毎日点てるようになった経緯はこちらに書いています。
↓抹茶以外の「お茶」も含めて「これもお茶だ」と言い続けるようになった経緯はこちらです。
Q6: #バーチャルろくろ の会社の人なんですか?
A: 今も昔も違う会社に属しており、バーチャルろくろの会社と関連はありません。バーチャルろくろの茶碗でお茶を点てたり料理を盛ったりする、エンドユーザーだと思っていただけたらと思います。茶会もします。
かの有名な(?)バーチャルろくろについてはこちらの記事参照。
システムの初期から使用していることもあり、ホロレンズの勉強会や東工大でのゼミ茶会でもバーチャルろくろについてお話させていただきました。
Q7: 「ついにお茶を仕事にしましたね」
さてどうでしょうか。お茶を仕事にするまでの話はこちら(↓)に書いています。「好きなことを仕事にした人」という、よくあるサクセスストーリーとは乖離があるかもしれません。(↓このnoteを2019年に書いてから年月が経って、「やりたいこと」により近い仕事ができるようになってきました。)
Q8: 「あれもこれもお茶だ」の人ですよね?
微妙な違いですが「これもお茶だと言い続ける」の人です。
具体的には、作法も何もない毎日のお茶や、修士論文やバーチャルろくろといった、茶道教室ではない入り口を示し続けてきました。
それらの活動では一貫して、あくまでこれ「も」お茶だと言い続けています。これ「こそが」お茶だと言うことには、全く興味がありません。
「お茶はしてないけどなぜか矢島のアカウントはフォローしてる」というようなことが起こり得たとき、この世にお茶の楽しみ方は増えている。
習ってるとか習ってないとか、ちゃんとしたお茶だとかちゃんとしてないとか、人を幸せにしない境界線を一つずつ失くしていきたい。
そう思って日々お茶をしています。
Q9: 「これもお茶だ」って何言ってるんですか?
茶道らしくないことをしてると「これはお茶じゃない」と言われることがあるのですが、茶道らしい茶道が正しくそれ以外の「お茶」は間違いであるといった、単純な二項対立がなされるべきではないと思っています。
文字通り、私がしていることも等しく「お茶」だと思っています。
↓なぜこういう主張をするようになったか、下の記事に理由を書いております。
また、2020年10月に登壇したTEDxAoyamaGakuinUでも、「これはお茶だ」というアイデアについて掘り下げて話しています。
ここから一般的な自己紹介(学生時代編)
広島大学の教育学部で社会教育学を専攻していた頃、岡倉天心の『茶の本』の「はかないことを夢もうではないか、そうして、事物の美しい愚かしさについて思いめぐらそうではないか。」の一文で、お茶の世界から離れられなくなりました。上記のQ3で答えたような理由や「お茶の訳分からなさ」で大学院への進学を決意。ひとまず「社会人の生涯学習としての茶道」という名目で学士論文を執筆しました。
その学士論文の主要参考文献の著者の先生だけを頼りに、国際基督教大学大学院(ICU GS)社会文化分析専修(文化人類学修士)に、普通にアウトな英語力で滑り込みました。秋入学だったので周りが全員留学生の環境で2年過ごし、英語での講義で単位を取って修了できる程度にはなりました(当時は)。
その指導教官となった先生に倣って、研究手法をインタビューとフィールドワークに変えています。全国の社会人茶人に取材に行き、できるだけ多くの「前衛的」とされる茶会に参加し、現代茶道に全力を傾けられた大学院生活でした。
文化人類学を通じて学んだ考え方の1つは、以下の記事に書いています。
修了後の2018年3月、修士論文は査読に通って学術誌『アジア文化研究』に掲載。博士課程に進学しなかった人(修士号までの人)の文章が学術論文として掲載されるのは異例のようです。
↓修論要約のPDFはCiNiiからご覧いただけます。
その後4月から、noteにて修士論文全文を無料公開(スマホでも読みやすいように全文リライトしてます)。インフルエンサー、茶道界、学術界を中心に、過去3度に分けて、しっとりバズりました。
お茶に限らず、働き方改革やパラレルキャリアと聞いてピンとくる方には第5章をオススメします。第5章に書かれているのは,私が専業茶人ではなくサラリーマンを選択した理由でもあります。フルタイム茶人も、サラリーマン形態の茶人です。(今はサラリーマン形態に一区切りつけて、業務委託で茶人してます)
修論とは別で、研究時代の話や現在進行形の現代茶道、および茶道界の人があまり活字にしない話を「これも『お茶』だと言い続ける」というマガジンで不定期に更新しています。
お茶とは別の領域に「お茶」っぽさを見つけるnoteが多いです。発言の根拠は現代茶道の現状(修論第3章)やケーススタディ(第4章)から援用することが多いです。
また、なぜ修士論文をnoteにアップしたか、論文をデジタルコンテンツにするためにしたことなど、以下の記事にまとめています。
この話には続きがあり、大学院時代の指導教官と共著論文を出すこととなりました。海外の学術誌向けに、英語で修論のリライトをしたのですが、書き下ろしたセクションは2020年現在のデータを含む”修論の続編”といえる内容になりました。査読を通過し、シンガポールの学術誌に2022年度掲載予定。
出没情報(複業茶人時代)
では、2017年9月から社会人になった矢島は何をしてきたのでしょうか。
これまでオンライン上にあった「お茶(飲めるとは限らない)」が、2017年から徐々にオフラインで露出するようになり、2019年からはオフラインで楽しめるようになりました。(以下の情報は2020/3/1現在)
2017/12/16-17:会津大学で行われたハッカソン(テーマは伝統工芸とテクノロジー)のプログラムの一部として、バーチャルろくろ茶碗でお茶を点てました。
2018/03/03:中国の薬膳茶をストリートに楽しむ宝茶坊研究所にて、抹茶を点てさせていただきました。
2018/03/04:復興庁の大臣にバーチャルろくろ茶碗でお茶を差し上げました。
2018/05/25-28:MTRL KYOTOにて行われたへうげもののイベントで、4日間バーチャルろくろの展示・実演をしていました。
2018/07/13:再びMTRL KYOTOにて、ホロラボさんの勉強会に登壇しました。その際にお話したバーチャルろくろについてのスライド、およびプレゼンの内容はこちらの記事です↓
2018/07/21:茶道の所作やお湯の温度によって変化するシンセサイザーを鳴らし、電子工作キットlittleBitsを用いた茶会をしました。
2018/08/05:くず餅で有名な老舗船橋屋さんと和菓子女子のせせなおこさんのイベントで氷出し緑茶を振る舞いました。抹茶に限らずお茶なら出します。
2018/10/07:竹鼻良文さんがオーナーをされているKURA COCOLONOにてバーチャルろくろ茶碗と花器(作品はこちらで公開)を移動可能な陶芸窯で窯焚きしました。竹鼻さんのバーチャルろくろのご感想はこちら。
2018/10/24:総務省主催異能vationアワードにバーチャルろくろがノミネートされ、授賞式にて展示。茶道ロボとバーチャルろくろ茶碗がコラボしました。
12月8日:青山伊藤忠ガーデンの #note酒場 で抹茶ラテや抹茶ビールを出しました。バーチャルろくろ茶碗で抹茶が飲める数少ない機会でした。振り返り記事はこちら。
12月12日:六本木Super DeluxeでPechaKucha Nightに登壇しました。終盤で次なる活動拠点の話をするという、転職報告プレゼンになっています。スライドと話した内容はこちら。
2019年2月20日:西日暮里にある「屋上」で行われた展示「バーチャルろくろの春 リアルうつわで新生活」にて,1日限定の抹茶メニューをお出ししました。
以上はフルタイム茶人になる前の活動です。現在も引き続き活動しているものもあります。
茶会記録ダイジェスト(〜現在)
2019年3月30日からは、リニューアルオープンした南青山の白白庵でお待ちしておりました(現在はオンラインショップ中心の営業です)。
月に1〜2回ほど、個展のオープニングとしてギャラリー1階の茶室でお茶会をしてました。お茶会以外の日は、カウンターでサービスとして抹茶をお出ししてます。
3月31日:白白庵リニューアルオープン記念の茶会。
4月29日:陶芸家・伊豆野一政さん個展初日に茶会。
5月11日:布モノ作家・コヤマシノブさんの個展初日に、バッグに囲まれながら個展会場で茶会。
5月25日:細密画家・神戸博喜さん個展会場で茶会。
6月8日:陶芸家・かのうたかおさん個展初日に、壺にフィーチャーした茶会。
6月22日:陶芸家・富田啓之さんの個展タイトル「EARTH」に合わせた茶会。
7月20日:画家・鈴木ひょっとこさんと陶芸家・田川亞希さんの二人展「ハイブリッド風流」にて、「USB狐面」をつけて茶会。
7月30日:東京工業大学の融合理工学系の院生向けゼミでプレゼンと茶会。プレゼン内容は以下の記事に掲載しています。
8月3日:陶芸家・田村一さん個展初日に、茶室ではなくカウンターで抹茶アフォガードを食べるお茶会。
田村一さんの個展期間中は、ギャラリーにて「抹茶部」さんの抹茶会も行われました。抹茶会の様子のレビューも書いていただきました。
8月24日〜25日:アクセサリー作家・t nouge赤部夏美さんと、バッグ作家・misin-yaやまだあやこさんの二人展で、出展作品の野点バッグを用いて屋上で茶会をしました。なんとアフタヌーンティー風。
9月7日:陶芸家・山田浩之さんの個展初日に、存在感強めの茶道具とうさぎに囲まれて茶会。全て山田作品。
9月13日:中秋の名月の夜に屋上で観月茶会。山田浩之さんお手製の立礼棚でのお点前。月だけでなく、望遠鏡で土星と木星まで見えました。
9月22日:茶室で煎茶会をしました。茶商であり茶人の石橋章子さんに煎茶の淹れ方もご指導いただきました。3煎目は米菓子と塩昆布の上にかけてお茶漬け風にしています。
10月19日:陶芸家・金理有さんの茶道具一式を用いて茶会をしました。アートに寄りすぎず、あくまで茶道具として魅せることを意識しています。
11月2日:陶芸家・新見麻紗子さんの個展初日に呈茶。以下のツイートの通り、光の当たる部分ほど水分の多い設えにして、作品のテーマでもある「光」を意識できるようにしました。
12月8日:陶芸家・伊藤千穂さんの作品を使った和風のクリスマス仕様です。トナカイに見える鹿のクッキーと小さいカヌレをお干菓子風に。
12月21日:縁起物にまつわる企画展で茶会。床の間にはラグビーボールを模した作品や門松風に活けた花を飾り、茶室内で行く年来る年を表現。
1月19日:壺1グランプリという壺しかない展示で、壺茶会をしました。電導率の高い梅昆布茶を注ぐことで、なんと湯呑みから音が鳴ります。この茶器を開発したキンミライガッキさんも茶室に入り、サウンドパフォーマンスをしてくださいました。
2月22日:陶芸家・木ノ戸久仁子さんの作品である人工の石(!)に似せた和菓子を手作りしました。時節柄ですが、普段からこれだけ衛生的な茶会をするべき。
1月に音が鳴る茶会をしたと思ったら、2月は光る茶会でした。
茶会以外の活動内容(〜現在)
毎日公開するお茶に加えて、IoT茶室のご相談、デジタルな茶会のブレスト、茶道研究のご相談、茶道教室の運営のご相談、和菓子のアンバサダー、インスタPR投稿、商品開発、インスタやnoteの連載、執筆(冊子などの紙媒体、SNS投稿)、レシピ開発(こちらも冊子などの紙媒体、SNS投稿)、イベント登壇のご依頼なども、問い合わせいただいています。
その他、日常的に人工イクラの抹茶味も含め、お茶を使った料理(?)を色々と作っては撮ってます。一部レシピは連載でも公開しています。
撮影もしますので、書き仕事、撮り仕事は喜んで受けたい所存です。
お仕事依頼に関しては以下の記事にも書いています。
具体的なご相談内容がある方など、お気軽にどうぞ🍵
何卒よろしくお願いいたします。
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