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「複業」茶人ではなくなります(退職エントリ)

大学院に秋入学して,社会人のスタートは2017年9月。当時もう25歳で,全然フレッシュじゃない新卒でした。
それから1年以上経った2018年12月には,六本木SuperDeluxeで転職プレゼン(?)。こんな社会人2年目ですみません。

しかし転職プレゼンより,退職エントリが先であるべきだったとも思います。しかし退職は正確には2月末。
3月末まで続くプロジェクトに携わっていますが,3月から本格的に転職先に移るため,1〜2月は移行期間になりました。

1月2月は出社義務がなくなり,週あたりの稼働を現在より数時間減らし,稼働時間の配分(例えば6時間×5日か,8時間×4日かなど)を自分で決められるようになります。

本当に業務委託でサラリーマンをする感じです。社会保険など払っていただく点以外は,フリーランスの会社員のようです。

会社員とはいったい。

現職は,会社自体の営業時間はあれどフルフレックス制です。エンジニアだけでなく,プロジェクトマネージャー職もリモートワークが可能でした。副業,複業もオープンで,職務内容というよりは働き方で選んだ会社です。あとは一緒に働く方々。

そのような会社だったので,茶人の活動も続けられました。平日昼間の打ち合わせなども調整すれば参加でき,場所も時間もそこまでとらわれずに働いて,固定給が入ってくる。
入社当初から比重が「お茶>>>>>会社の仕事」でも,それも放任していただけてたり。(諦められてた説ある)

どう考えても,超恵まれた環境です。まだお世話になるだろうとも思っていました。

その生活の中で,午前中にお茶を点てて写真を撮って,仕事後に加工してSNSにアップして...という日課にしがみつくことが,それまでの私にとっての「お茶」でした。
社外で他の人のプロジェクトなど手伝いながら,細々「お茶」をしていくのだと思っていました。

そうやって細々お茶をしていくために「自由」にしがみつく自分は,どうにも手段と目的が逆転しています。

会社員としてお茶をすること

去年の夏まで学生をしていた身です。会社勤めを知らずに修論で茶人の働き方の人類学についてまとめたため,自分でも経験してみたくて,会社員になりました。
しかしそこは異様に自由な会社だったので,社会人の何たるかを分かったかというと,世間的には全然分かっていません。

2019年1月2月は,人とSlackで繋がり,社会保険などは保障していただくという変な環境になります。最後の最後に,会社で働くとはどういうことか考える機会をいただけたような気がします。

もちろん,転職後の3月以降も会社員です。ただし,転職先のギャラリーに茶室ができるタイミングで,茶人として所属し,雇用していただきます。

固定給をいただきながら茶人をするケーススタディとして,「複業茶人」から「フルタイム茶人」とかに呼称を変えていきたいところ。
(何を言っているのかよく分からないと思いますが,次の職の話はここでは割愛します...)

修論の続きを生きるということ

会社員が茶人になっていくまでの人類学で修論を書いたので,会社員をしながら茶人をしている人や,脱サラしてお茶専業になった方々を見てきました。

私が修論を書き上げてからも,色んな茶人や茶会に出逢いました。次の元号の茶道史(茶人史)はもう見えつつあります。
その中にどんな茶人がいるのか,いないのか。今後どんなケーススタディが考えられるのか。

複業でも脱サラでもないなら,自分の働き方が今後のデータになるのだろうという予感はありました。

人類学徒の端くれとしても,お茶の人としても,修論の続きを生きてみたい。
色々あるのですが,それも転職の理由です。

フリーランスの茶人になるタイミングは自分次第ですが,会社に茶人として所属する経験を積むのなら,このタイミングしかないとも思いました。
つまり「今しか取れない生データ」です。

お茶は8年前,お茶写真は5年前からしていたといっても,本名でネット上に出るようになったのは今年4月(修論のネット公開のタイミング)です。
少なくとも,社会人2年目からお茶を仕事にするとも思っていませんでした。

ただし,その機会が自分に回ってきたことを,変に否定せず受け入れたいと思います。

今年も大変お世話になりました。
2019年3月からは正社員でフルタイムの茶人として,よろしくお願いいたします。


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矢島 愛子 / Teaist🍵
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