アレクサンダーテクニーク教師会総会と勉強会感想
2022/10/16(Sun)
ATK総会と勉強会がありました。
ATKでは年二回の総会と勉強会を行なっており、最近は奈良のアレクサンダーテクニーク研究会スタジオをお借りしています。
総会では会の運営や方向性について参加者が議論します。今回も熱い議論が交わされました。アレクサンダーテクニーク自体が全体として下降気味の現在において、一般社団法人としてのATKの存在意義を問うものでした。
勉強会ではFMアレクサンダー研究に関しては第一人者の池田智紀さんの発表と議論が行われました。
アレクサンダーの直接の生徒だったガーニーマキニスが当時の初版「自己の使い方」に直接書き込んだメモ書きを、池田氏が翻訳してシェアしてくれました。
ガーニーさんは元々学校の先生で、ワークを教育として学校に導入するという考えを持っていたようです。
しかし断片的なメモを見る限りでは、彼はこのワークを治療的であると捉えていたのかと思いました。
アレクサンダー氏は複数の著作で、本ワークは治療では無く教育だと何度も強調しています。それでも彼がそう捉えた理由は、ガーニーの読解力の問題かアレクサンダー氏の説明の問題かは、わかりません。
本ワークを継続していくと、腰痛や心身の問題は解消していき、それは治癒されたように見えます。しかしそれは自己調整のやり方を学んでいった結果として治癒が起こるわけで、治癒されることを目的としているわけではありません。本ワークはあくまで「身体」「こころ」両方を含めた心身統合体としての自己の使い方を学ぶものです。直接的に治療することはありません。
アレクサンダー氏の元で心身の問題が解決した人は多数いたでしょうし、それをみた生徒たちが「治療」だと勘違いしても仕方ない事なのかもしれませんが。そこに氏のワークと現代のアレクサンダーテクニークの乖離が芽生えているのかもしれないと思いました
読者の方も是非アレクサンダー氏のワークの本質に触れるために、彼の著作を読んでみてはいかがでしょうか。
また、ATKで一緒に学んでみたい！という仲間も増えたらいいなと思います。
ありがとうございました。
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中国地区広島県会員 河野広昌
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