特化系、専門系、学術系VTuberを4つに分類してみる
ここ数年で、特定の専門知識を持ったVTuberが多く台頭してきた。
Moguliveが毎年発表しているVTuber Award 2024「今年最も輝いたVTuberベスト10」では、
宇推くりあさん(宇宙工学)
北白川かかぽさん(科学コミュニケーション)
儒烏風亭らでんさん(美術や建築)
といった多くの学術系VTuberや特化系VTuberがランクインしている。
私自身も、「バーチャル副住職こうどう」として仏教特化のVTuberとして細々と活動したり、性教育特化VTuberとして著名な由宇霧さんが始めた「特化Vの会」のコミュニティに所属している。
これらのような学術系VTuberや特化Vと呼ばれる専門分野を持ったVTuberは、とても幅が広く、その専門分野は決して学問だけではない。
このnoteでは、これまでに私が関わったり、1VTuberオタクとして視聴してきた経験を活かし、その専門分野を持っているVTuberを4つに分類することを試みる。
種類は次の4つ。
学術・知識系
エンタメ系
クリエイター系
パフォーマンス系
この分け方をしたのは、それぞれにそのコンテンツの作り方に特徴があるためである。
まずは、1つずつその特徴を記す。
学術・知識系
よく学術系VTuberと呼ばれるものがここに含まれる。
なお、この種類の名に知識系という言葉を加えたのは、学問であるとは限らないからである。
これに分類されるVTuberは、なんらかの専門的でニッチな知識を有していて、その知識を解説する動画や配信が多いのが特徴だ。
いわゆる知的好奇心を満足させるコンテンツである。
学問でないジャンルは、特定の文化、国や地域などが挙げられる。
エンタメ系
漫画、アニメ、映画、ラノベ、グルメ、旅行、スポーツなど特定のコンテンツや趣味、娯楽に紐づき、それを長く深く楽しんできたVTuberが、その楽しみ方や見方、考察などを伝えるのが特徴だ。
学術・知識系に似ていて、知識の伝達もコンテンツに含まれるが、そのVTuber自身の感情や感想がコンテンツの中心になっていて、知識の伝達はあくまでその補助に留まる。
同好の仲間である視聴者と楽しみ、楽しいを共感するコンテンツである。
なお芸術などを専門ジャンルとする場合、知識・学術系とエンタメ系の両方がありえるだろう。
知識の伝達が中心であれば、先程の学術・知識系に近くなるが、本人の見方や感想の伝達が中心であれば、こちらのエンタメ系に近い存在となるからだ。
クリエイター系
なんらかの専門的なスキルを持っていて、独自の作品を生み出すVTuber。その制作過程や完成品を映像に収め、コンテンツにしていることが多い。
視聴者をその腕前や器用さ、作品の完成度で関心させるコンテンツである。
パフォーマンス系
楽器演奏、声マネ、コント、漫才、ジャグリング、ダンスなど、なんらかの芸に秀でており、それを見せることをコンテンツにしている。
クリエイター系の制作過程もパフォーマンスとして捉えることも可能だが、あくまでパフォーマンス系は完成した芸を見せていて、制作過程ではない。
パフォーマンス系は映像作品も作るが、残った作品よりも生演奏、生パフォーマンスなどに価値が見出されることも多いことも特徴だろう。
ステージに立ち、芸で魅せるコンテンツである。
サブジャンル:職業・サービス系
ここまで、4つの分類を紹介したが、もう1つサブの分類として、職業・サービス系を挙げたい。
税理士、弁護士、栄養士、占い師など、なんらかの職業に就いている、または過去に就いていた経験や知識を生かして、コンテンツを作るVTuberだ。
こうどうも、僧侶という職業をコンセプトで活動しているので、ここに分類できるだろう。
ただ特定の職業をテーマにしていても、人によっては知識の伝達であったり、作品の制作過程を見せたり、他の分類と同等になってることも多く、これはあくまでサブジャンルとした。
ただ4つにはない特徴として、実際に視聴者にサービスを営み、コンテンツ供給でない形で収益をあげるという要素が挙げられる。
なお、VTuberという特性上、直接会うことは避ける傾向があるため、音声や映像のみでサービスの提供が完結する職業に限られるだろう。
でも、複合してるよね。って話
ここまで4つのジャンルと1つのサブジャンルを紹介したが
実際には複数の分類が組み合わさっている場合も多い。
例えば、絵画に特化したVTuberがいたとして
絵画の歴史を解説すれば、知識・解説系になり
絵画の見方や感想を共有すれば、エンタメ系になり
絵画を描き始めれば、クリエイター系になり
その制作過程を魅せれば、パフォーマンス系になり
スケブなどで絵の注文を受けたら、職業系にもなり得る。
VTuberが置かれている環境や活動者としての成長によっても、この枠組みの中で変化し、一定ではないだろう。
したがって、同じ絵画をテーマにしたVTuberが複数いたとしても、同じものに分類される保証はない。
これは専門分野による分け方ではなく、その分野でどんな形態の活動をするかという分け方だからだ。
そもそもあらゆる物がグラデーションの世の中を分類するというのは、初めから難しく、例外がつきものだ。
ただ完璧に分けることが出来る分類ではないにしても、上記の4つの分類が1つの基準程度にはなると思っている。
そのVTuberの得意な形態や主軸があるはずなので、それで分けることができるはずだからだ。
最後に
もし、これを見ている特化Vや学術Vが、たまたまいたとしたら、自分はどこに分類されそうなのか、教えてほしい。
またこれをきっかけに、いろんな形の活動があることを知ったり、色んな特化Vがいることを知ってもらえれば、幸いである。
最後に、仏教特化Vとして活動している、私のnoteを宣伝させてくれ。
以上、久々のVTuber語りでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。