あなたはなぜ〇〇で働くの?〜都心・郊外・地元で働く5人に聞きました〜
就職活動をしている際にこのまま地元に残るのか、それとも他県に就職をするのか。
他県の中でも都心に就職するのか、郊外に就職をするのか、迷うことがありますよね。
そんな時は実際に働く先輩方の意見を参考にしてみませんか?
この記事では都心(東京、愛知)、郊外(奈良、神奈川)、地元(三重)で働いている5人に行なったインタビューをお届けします。高校まで同じ地元三重県で過ごしてきた5人。何を思って地元から出たのか、逆に地元に残ったのか。
現在の場所で働く選択をした理由から、都心、郊外、地元で働くリアルを個人インタビューとグループインタビュー形式で掘り下げていきます。
都心~文化的に豊かかつ経験を積む東京生活!~
ーーまずは都心で働くよねさんにインタビューをしていきます。今の地域に就職した理由を教えてください。
きっかけは前職の配属が東京に決まったことです。
社会人1年目から東京で生活していて、文化的に豊かな生活が送れると感じています。海外の美術展も東京では絶対に開催される。美術が好きなこともあって、すごく魅力的なことだと感じました。
転職をした際に、名古屋や三重で仕事を探すことも考えましたが、刺激が多く楽しいため、東京での暮らしを継続しています。
ーー三重県から出た理由はやはり刺激を求めた部分が大きいですか?
1番の理由は三重県で働くイメージが湧かなかったからです。
三重県での就職はいい学校に行って、いい企業に勤めたり、公務員や銀行員になるイメージが強くてそこに縛られたくはなかったです。
また、自立した生活を送りたかったこともありますね。今でも帰省すると、実家ではのんびりしてしまうんです。毎日のんびりした生活が続くのは良くないなと感じて、少し離れた東京で生活をしていこうと決意しました。
都心〜自由を謳歌する愛知県生活〜
ーー続いても都心で働いているもりたさんに話を聞きます。今の地域に就職した理由を教えてください。
1番の理由は、人との繋がりが欲しかったからです。
地域ごとに一括管理がされていて、希望していた東海・北陸の管轄本部が名古屋になっているので名古屋は人が多く集まるんですね。
最初に人につてを多く作っておこうという思いから、友達や同期が多くできると考えて名古屋勤務を選びました。何かあった時に、一番最初に頼るのも聞きやすいのもやっぱり同期。横の繋がりは大事にしたかったです。
もう1つの理由として実家に帰りやすいところがよかったからです。
大学が実家から遠いところにいてやはり不便と感じた部分はあったのと、親の「近くにいてほしい」という思いを汲んだのもありました。
ーー実家に近いならいっそ三重県で就職するのもよかったと思いますが、三重県から出た理由があれば教えてください。
交通の便がいいところに住みたかったことが大きいです。
今住んでいるところは家から徒歩2分で駅に着くので、すごく理想ですね。
また、若いうちは都会に出た方がいいと思っていることもあります。お金はかかりますが、自由をお金で買っていると考えて生活しています。
郊外〜古都を感じる全国転勤奈良県生活〜
ーー次に郊外で働いている御所さんです。今の地域に就職した理由を教えてください。
いろいろ色々な地域に行ける全国転勤の会社に入社したからです。
地域へのこだわりが特になく、「寒い地域は苦手」が唯一の条件。
就職活動で自分の性格を考えた時に、ずっと同じ場所で同じことをするのは向いていないことから全国転勤の職を選びました。旅行が好きなので、いろいろ色々な地域に行ける機会が会社から与えられるのが面白いとも感じました。
ーー特にこだわりがないとしたら三重県でもよかったはずですが、三重県を出た理由はありますか?
地域で制限をかける必要はないと考えているからです。
三重県で就職するとなると、職種の制限がかかってきます。自分の場合は家の事情などもなく、自由だったこと、外の世界の自由さや楽しさを知っていたことから三重県を出ました。
地元はいつでも戻れますからね。
郊外〜実家にも帰りやすい程よい理想の神奈川生活〜
ーー続いてのあきさんも郊外に就職した方です。今の地域に就職した理由を教えてください。
前に住んでいたところから近かったことと1番実家に帰りやすかったからです。他の選択肢としては広島、岡山、筑波で実家に帰りにくいなって感じました。
あとは都会と田舎の間が理想だったこともあります。
今は理想よりは田舎だけど、東京も1時間くらいで出られるのでいいところです。
ーー続いて、三重県から出た理由を教えてください。
特段大きな理由はないですが……あえて挙げるとしたら、大学院で三重県を出た延長ですね。地元が嫌なわけではなく、やはり都会に近いところに住みたかったことが大きいです。
次に行きたい地域としても地元に近い場所がいいので、自分の中に無意識で地元への愛着があるのだと思います。
地元〜地域密着の仕事で地元が好きになる三重県生活〜
ーー最後は5人の中で唯一地元に残ったM子さんに話を聞きました。今の地域に就職した理由を教えてください。
1番の理由は選択肢が三重県しか残っていなかったからです。
公務員になろうと思っていたのだけれども、就職活動に熱意を出せなかったのが本音です。公務員の募集は国、県、市の順で進んでいくのですが、就職活動に本気になった時にはすでに県職員の採用時期でした。自分の実力となりたい職業を考えて三重県に落ち着きました。
ーー県採用時期でしたら、他の県での就職もできたと思います。地元三重県に残られたのはなぜですか?
他県で働くイメージが出来なかったです。
もちろん憧れはありましたが、自分の殻を破ってまで三重県を出る勇気がなかったです。周りの環境や人間関係も含めて三重県が好きだったこともあるかもしれません。
また役所勤めなので、地元の地域のことをよく知っていることが強みになります。心のどこかで地域密着の仕事をしたい意識がありました。
個人インタビューの共有・感想
ーーまずは他4人のインタビューを読んで感じたことをお願いします。
よねさん:まず感じたのは地元三重県で働くイメージができなかった私と他県で働くイメージができなかったM子さんの真逆の意見です。御所さんの意見でもあるように、大学で地元を出ているかいないかでこんなに違う考えになるのかと。大学の時の経験って意外と大きいのかもしれません。
御所さん:私もよねさんとM子さんの真逆の部分に目がいきました。
よねさんの意見は東京に住んでいるからこその意見だと思うし、実際奈良県にいる私には感じたことのないを感じているなと思います。
M子さん:みんなのインタビューを見て、外の世界への憧れがすごい湧いてきました。
みんな地元にいなくてもいいのでは?の想いの共通点がある。みんなもこだわりがないからこそ、出よう点がすごくおもしろいなって思いました。
もりたさん:私もみんな地元が嫌いなわけじゃないと感じます。それぞれの地域のメリットを見つけたから地元から出ていると思いました。私もいずれ異動などで地元の三重県で働く選択肢はあるんですが、若い時はやっぱり都心に出たいですね。
あきさん:みんなの三重県から出た理由がすごく共感できるものばかりでした。反対にM子さんの三重県を出なかった理由も分かる。自分も三重県の企業を受けたから、もしも三重県の企業に就職していたら、M子さんの理由になります。
自分は働き始めて半月くらいなので、みんなの働いてみて感じるメリット、デメリットはこれからの選択の参考にしていきたいです。
都心・郊外・地元に就職するメリット
ーー先ほどもりたさんから「それぞれの地域のメリットを見つけたからその場所にいるのではないか」とありました。皆さんの思う都心・郊外・地元に就職するメリットを教えてください。まずは都心に就職されたよねさんともりたさん、いかがですか?
よねさん:)都心のメリットはとにかく色んな人がいるので、出会える人の幅が広いことですね。仕事柄もありますが、こんなことで稼げるのか!?と驚くような出来事もあり、都会でないと出来ない経験だと感じます。
もりたさん:あと交通の便がとても良いことです。他の地域への行きやすさはもちろん、主要都市へのアクセスもとても良いです。駅が近いところに住めばますます便利に感じますよ。
一方で街に人が多いことによる通勤の大変さはありますね。
よねさん:確かにそうですね。人が多い点は仕事に関しても、競争率が高くなるというデメリットにもなります。
また都心はお金がかかると考える方もいると思いますが、様々な経験ができるので、経験にお金を払っていると考えれば、決して高くないと思います!
ーーありがとうございます。続いて、郊外に就職された御所さんとあきさんのお二人の意見を聞かせてください。
御所さん:郊外に就職するメリットとしては都会のストレスがないことだと思います。人が多いことがストレスとなる私のようなタイプでしたら郊外の生活をおすすめします。
あきさん:私もメリットは都会のストレスがないことに近いです。今働いているところは環境が整備されていて、自然を残しつつ、町を作った感じ。子供やお年寄りにも優しい作りになっています。
御所さん:デメリットはやはり車がないと不便に感じることがあることですね。
私自身も車を持っていなかった時に「車があると良かったな……」と感じることが何回かありました。
あきさん:私も車を買ってからは行動範囲が広がりました!
御所さん:また生活面になりますが、地方のことに詳しくなれるメリットがあります。
私の場合は奈良県なのでじっくり観光が出来るメリットも。
奈良県は観光地以外にも、「こんなところにこんなものが!?」と発見が多くて楽しいです。奈良県にしかない喫茶店の”オランダや”に行ったり、橿原の古い街並みだったり、奈良駅や奈良公園もとても綺麗なので自転車で走るのもいいですよ。
ーーなるほど!住むことによって知れることって意外とありますよね。
ありがとうございます。最後に地元に就職をしたM子さん、メリットをお願いします。
M子さん:地元に就職するメリットとしては、以前より地元が好きになることです。
就職をすると、人に接することも多くなって、幼い頃は見えていなかった地域の良さもだんだん見えてきます。すごくいいな、好きだなと感じる部分がたくさんありますね。
よねさん:周りの環境を知っているから、気を張らなくてもいい点も地元に就職するメリットかもしれませんね。
M子さん:私はずっと地元にいることもあり、家族はもちろん友達も知っている人が多いので、心の余裕があるかもしれません。
ーー周りの環境に慣れることと仕事に慣れることを同時進行でしなくていいのは、かなり大きなメリットだと私も思いました。
M子さん:そうですね。
ただ、ずっと地元にいると考えが凝り固まってきてしまいます。ただ、いろんな地域の友達と話したり、たくさんの人と交流をすれば解消される問題でもあるので、意識的に交流を図ることで大きなデメリットにはならないと思いますよ。
今の地域でずっと働きたいか?今後働いてみたい場所があるか?
ーー今の地域でずっと働きたいですか?働いてみたい地域があれば、合わせて教えてください。
よねさん:私は東京がいいと感じているから、ずっと東京で働いていきたいです。職業も何もかも、自分が合わせるのではなく、自分が合うものを選べる立場にいたいのが理由です。自分でいいものを選んで、いいと思うところに行けるのがすごく魅力的。働くとしたらやっぱり東京ですね。
もりたさん:私は特にこだわりはないですね。管轄のこともあるので、しばらくはこのまま愛知県で働く選択をします。三重県には帰っても帰らなくてもいいです。
管轄の東海・北陸でしか動けない制限がありますが、どこでも行っていいのならば、北海道とか遠いところに行きたいです。北海道は大きいから自然を感じられそう。あとは京都で働いてみたいです。響きがオシャレじゃないですか?
M子さん:御所さんが現在いる奈良もそうですけど、観光地で仕事をするシチュエーションは憧れますよね。
御所さん:私も奈良県はすごくいいところだと感じますが、一生奈良県で働くことは違う気がします。でもそれは奈良県に限らず、どこで働いていても思うことですね。
働いてみたい場所は九州です。方言や文化、環境が今とはがらりと変わって面白そう。旅行だとアクセス面で距離を感じるから、住んでみて奈良県のようにいろいろ発見したいです。
あきさん:ずっとじゃなくてもいいですね。でも5年は神奈川県で働きたいです。
そのあとは関西がいいですね。理由としては事業所が都会だし、今の場所よりも地元三重県に近い安心感があるからです。いずれは三重県に戻ってパン屋さんを開きたい思いもあります。
よねさん:起業したいってことですか?
あきさん:そうですね。パンについて様々な勉強をした後、ずっと三重県に住むと決めたら、開きたいです。
M子さん:私はあと2、3年は絶対に三重県で働きます。
一方で都会への憧れはすごい大きいし、若いうちに外の世界に出たい気持ちもあります。なので働くところは変わらないけれど、四日市市だったり、名古屋に住んで三重県で仕事をする形を実現したいです。
ーーあくまでも仕事は三重県で続けていきたいということですね。
M子さん:そうなりますね。
ーー皆さん、本日はありがとうございました!
まとめ
今回のインタビューで見えたのは、都心、郊外、地元の各地域それぞれの良さです。
出会える人も選択肢も豊富で、都会だからこその経験ができる都心での働き方。
都会的ストレスがなく、地方のことに詳しくなる郊外での働き方。
地元のことを今までよりも詳しく、そして好きになれる地元での働き方。
就職活動は迷うことも悩むことも多いです。少しでもあなたの選択肢が広がり、また考えの助けになれば幸いです。納得のいく就職活動が行えますように応援しています。