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(ただの真剣な遊び)ベルガモット買って生アールグレイを作ってみた
猫も杓子も生の時代がありました
今は昔、はてさて20年くらい前でしょうか。生チョコに始まり生キャラメル、果ては生ドーナツなんてのが流行った時代がありました。
生ドーナツって揚げる前ってこと?てかそもそもドーナツとは?
…とドーナツをドーナツたらしめるものは何か?形か?生地か?と思わず思索にふけってしまうくらい猫も杓子も生が良しとされていたわけですが、そんな時代にもそういや聞いたことなかったな?というものがひとつ。
生アールグレイ。
そう、生アールグレイです!あんなにも生々しい(語弊がありすぎる)時代にも生アールグレイというのはついぞ現れませんでしたね?
というわけで作ってみちゃったよー!というのが今回の趣旨です。はじまりはじまり。
…いや、せめてフレッシュアールグレイとか言えよっていうね…🍹
まずはおさらい。アールグレイとは?
Earl Grey (noun)
: a black-tea blend flavored with bergamot oil
アールグレイ(名詞)
:ベルガモット精油で香り付けされた紅茶のブレンド
https://www.merriam-webster.com/
メリアム・ウェブスター辞典 (Web版)
和訳は本稿筆者による
はい。要はベルガモット精油で香り付けされたフレーバードティーとそのバリエーションを一般にアールグレイと呼びます。
ちなみにベルガモットは地中海原産の柑橘の名前。お酒のベルモットじゃないよ!
ブレンド限定?単一茶園&単一ロットのお茶じゃあかんのかい!とツッコミを入れたいところではありますが、そこは辞書なんで。しかも天下のウェブスター様なんで。改訂を待ちましょう。
「そのバリエーション」とわざわざ申しますのは、ベースとなるお茶は中国の祁門紅茶が多いものの実は様々で、今や紅茶という枠すらこえて烏龍茶やルイボスティーにまで及んでいる…というのがまずひとつ。
また香りの面でも、ベルガモットを基調に+αの香り付けをしたものもアールグレイとして売られているからです。
たとえばマリアージュフレールの「アールグレイ・プロヴァンス」はベルガモット&ブルーラベンダー、トワイニングのレディ・グレイはベルガモット&オレンジ(トワイニングの英国版公式サイトにはベルガモットの香りをベースにオレンジでツイスト、つまり”ひねり”を加えたと書かれています)といったような具合です。
色々なアールグレイがありますが、特にベルガモットの精油や乾燥した果皮の香り×祁門紅茶というオーセンティックなタイプはちょっと個性的というかお薬っぽくもあったりします。なので、フレッシュベルガモットで作ったらどうなるのか長年興味があったのです。
生ベ、買っちゃいました
さて、というわけで生のベルガモットが必要ですね!どんっ。
![](https://assets.st-note.com/img/1714021570225-dkOLcHKHyE.jpg?width=1200)
頼みましたよ国産の生ベルガモットを1㎏!箱を開けただけでふんわりアールグレイのいい香り!
オレンジ色のはおまけのミカンです。今は私が買ったこのリンクの商品は品切れのようですが、リクエストできるようなのでぜひ。
ベルガモットは酸味が強く食用に向かないので果皮が利用されるようになった…とどこかで聞いた気がしたのですが、好奇心に負けてとりあえず切ってかじってみました。
スッパアアアア!(゚ж゚)
— やっとん@茶迷人🍵𓃟 (@yattan_alohaday) March 13, 2024
すっぱいけどまずくはない。香りも間違いなくアールグレイだけど残り香さわやか。 https://t.co/cNGC5IMQxm pic.twitter.com/mUYPcxqvU0
なかなか刺激的なすっぱさではありましたが、大人っぽく上品な香りがありけっこう美味🍋酸っぱいもの好きさんはレッツトライ。
いざ、生アールグレイづくり☕️
無事に試食も終わったところで、いよいよ紅茶で生アールグレイを作ってみましょう!
本来は果皮からとった精油を茶葉に噴霧して香り付けするものなので*、精油の含まれる皮だけを使い、ベルガモットの香りのみをつけるべきかと思ったのですが…せっかく実の身の部分があるので、レモンティーよろしくスライスしてドボンすることにしました。
これをアールグレイと呼んでいいのだろうか。まあいいや。
ベースの紅茶は中国紅茶の手持ちがなかったため、湖北省系の品種「からべに」で作られた国産紅茶を使用。
ドボン🍋…ズズッ…☕️
…アレ?あんまり香りしない?生アールグレイ、おまえのポテンシャルはこんなもんだったのか?こんなに個性的な香りなのに?
衝撃を受け、しばし放心状態でXをいじること数分。
…ズズッ…☕️…!?
前言撤回!うまいっ!!!!!!
静岡産からべに×和歌山産ベルガモットの生アールグレイ🍋☕️
— やっとん@茶迷人🍵𓃟 (@yattan_alohaday) March 13, 2024
超フレッシュな香りと紅茶のコクがマッチしててしかも後味さわやか!どのくらいフレッシュかというと夏の扉が開くレベル☀️
…というのがベルガモット入れて2分後なので…抽出時に皮だけは一緒に入れとくとか工夫が必要ですね!#茶好連 https://t.co/bufLtQmkJD pic.twitter.com/MV6EAtQzjb
フレッシュ!フレッシュ!フレーーーッシュ✨
いやー、早くも夏の扉が開きましたね!(平成令和生まれはググっておくれ)これはうんまい!
夏の扉を開けちゃったついでに、こんなのも作ってみました。生アールグレイのティーソーダ🍹
静岡産さやまかおり×和歌山産ベルガモットの生アールグレイソーダ🍹
— やっとん@茶迷人🍵𓃟 (@yattan_alohaday) March 13, 2024
よっしゃああああ一発で味決まったぁあああ!先程の反省をいかしまして、そぎ切りにした皮を数枚紅茶を抽出時に入れたらしっかり香り立ちました。
さやまかおりの花系の香り&キレ、蜂蜜の甘さにぴったり☕️🍋#茶好連 #国産紅茶 https://t.co/uKktdSiq0O pic.twitter.com/77wHByOeWl
これまたうんまいっ!
いやー、生のベルガモットの実力をとくと思い知りましたね。とっても美味しいのでご興味のあるかたはぜひ生ベを買ってお試しいただきたい!
*着香には他にもいくつかやり方があります。
生アールグレイの冴えたつくりかた
ところで。とっても美味しいのはよかったのですが、ひとつふたつ改善点がありました。
まず、紅茶に香りが移るのに2~3分必要なこと。そして、その欠点を補おうと長くベルガモットを紅茶に浸してしまうと苦みが出てくることです。どうしたもんだろ~…
…冷凍すればいいんじゃない!?
そう、輪切りを冷凍すれば細胞壁が壊れるはずなので、紅茶にドボンしたときすぐ香りが立つのではないか?
残っていた生ベは一部はちみつ漬けに加工していたものの、さすがに1㎏は多くてどう使うか悩んでいたので一石二鳥とばかりに凍らせてみました。
―数週間後―(完っ全に忘れてた)
![](https://assets.st-note.com/img/1714021600985-qwHBK2aeaA.jpg?width=1200)
見事に凍った生べの存在を思い出し、紅茶に再びドボンしてみました。
すごい!!!!!!!すぐ香り立つ!!!!!🍋
![](https://assets.st-note.com/img/1714021635353-N7hKW0mfm9.jpg?width=1200)
細胞壁が壊れることで苦みも最初から出てきたらどうしようかと思っていたのですが、杞憂だったようです。紅茶の温度もすこし下がるし、猫舌には一石二鳥どころか三鳥だった!
かなりガッチリ凍らせていたため、何度か紅茶を注いで生アールグレイを楽しみました。これはいいわ。デイリーに生アールグレイを召しあがる方、ぜひお試しを。
生アールグレイ応用編
「アールグレイとは?」の項でチラッと書きましたが、近年アールグレイのベースのお茶はますます自由になっているので、こんなのもやってみました。
バタフライピー&レモングラス、つまりハーブティーバージョンですね🦋✨
バタフライピー&レモングラス
— やっとん@茶迷人🍵𓃟 (@yattan_alohaday) March 17, 2024
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蜂蜜ベルガモットシロップ
宵闇みたいな綺麗な空の色なのですが私の撮影だとこれが限界…ちょっとだけカルダモンとコリアンダーシードも。
甘すぎず、ほろ苦い香りが爽やかな、カクテル風ハーブティーで、夏に良さそう🍋すっきり~✨ pic.twitter.com/FXdaRNbDha
これははちみつ漬けにした生ベを使いましたが、バタフライピーがきれいな色に変わるので目でも楽しめる一品となりました🙌
はちみつ漬けにするときにカルダモンやコリアンダーシードなどを混ぜたりしてもいいですし、単純にソーダ割りにしても美味しいです!
いやー、ベルガモット買っただけでこんなに楽しめるとは。
国産の生ベルガモット、安いとは言えませんが…だからこそ大人の真剣な遊びに、オススメですよ?
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![やっとん@日本茶迷人](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121986138/profile_7ef6b61cd1353ad52b4335acc6c9931d.jpg?width=600&crop=1:1,smart)