【必見】独学で合格!!日商簿記2級勉強方法
この記事では、絶対に独学で日商簿記2級に合格したい。
しかし
、参考書や問題集は何を使えばいいかわからない
、どのように勉強を進めていけばいいかわからない
、どれくらい勉強すればいいのかわからない
こういった方々の疑問に答えます。
私は第154回日商簿記2級に独学で合格しました。試験を受けるまでに行った勉強方法について書いていきます。
ここで紹介する勉強方法は、仕事をしながらでも実践できます。以下に記載している私が実際に行った勉強方法を実践することで、合格に必要な実力を身につけることができます。
1 日商簿記2級はどんな試験
日商簿記2級は年に3回(6月の第2日曜日、11月の第3日曜日、2月の第4日曜日)に実施されています。
詳細につきましては日本商工会議所の検定試験ホームページをご覧ください。
試験科目:商業簿記、工業簿記(原価計算)を含む5題
試験時間:120分
合格基準:70%以上
合格率は近年は12.7〜47.5%と大きく幅があり、難しい回と簡単な回があります。(2020年5月時点)
2 実際に使用したテキスト、過去問、問題集
私が実際に使用したテキスト
① 「スッキリわかる日商簿記2級」商業簿記 TAC出版
② 「スッキリわかる日商簿記2級」工業簿記 TAC出版
③ 合格するための過去問題集 日商簿記2級 TAC出版
④ 日商簿記2級網羅型完全予想問題集 TAC出版
⑤ 簿記教科書 パブロフ流みんな合格日商簿記2級総仕上げ問題集 工業簿記
私は5冊全て使用しましたが、必須なのは①〜④です。⑤は自身の実力を考慮し、必要に応じて購入の検討をしてください。
簡単に説明します。
まず①、②についてです。
① 「スッキリわかる日商簿記2級」商業簿記 TAC出版
② 「スッキリわかる日商簿記2級」工業簿記 TAC出版
これは日商簿記2級の基礎を養成するために使用しますので必ず購入してください。
次に③です。
③ 合格するための過去問題集 日商簿記2級 TAC出版
日商簿記試験に限らず、どの試験においても過去問は重要です。試験傾向や実際の試験レベルを把握するために使用しますのでこちらも必ず購入してください。
続いて④です。
④ 日商簿記2級網羅型完全予想問題集 TAC出版
これは実践レベルの養成、過去問では対策できない未出題分野や様々な出題形式の問題に対応するために使用します。
最後に⑤です。
⑤ 簿記教科書 パブロフ流みんな合格日商簿記2級総仕上げ問題集 工業簿記
これは工業簿記の苦手を克服、得点を安定させるために使用しました。この問題集は過去20年分の試験問題を分析し、出題される問題パターンを全て網羅しています。工業簿記に自信のない方、得点の安定していない方は使用することをお勧めします。ただし実践レベルの問題を取り扱っている問題集のため、使用するのであれば②のテキストをきちんと理解していることが前提です。
※工業簿記は得意で、得点も安定しているという方は必要ありません。
3 勉強方法
3ー1 基礎力養成期間
1ヶ月目〜2ヶ月目
使用テキスト ①「スッキリわかる日商簿記2級」商業簿記 TAC出版
②「スッキリわかる日商簿記2級」工業簿記 TAC出版
まずは、①と②のテキストを2ヶ月でそれぞれ2周します。ここで大切なのは内容を理解することに重点を置くことです。章末の問題集もきちんと解いてください。
例えば「「スッキリわかる日商簿記2級」商業簿記 第11版を例とした場合、CASEが1〜163まであります。1ヶ月で2周する場合のスケジュールは、1週間あたり77〜84CASE進める必要があります。1日あたり11〜12CASEです。
勉強を進める上で大事なことは、1週間単位でのスケジュールを立てることです。というのも仕事の関係や急用で平日はあまり勉強できないことがあります。そのため平日できなかった分は休日に勉強するなど柔軟に対応する必要があります。
1日ごとのスケジュールだと計画倒れになる恐れがあり、勉強を継続するモチベーションの低下にもつながってしまいます。
勉強時間はあくまでも目安です。大事なのは勉強の質です。
想定勉強時間
平日:1〜2時間
休日:3〜5時間
3−2 実践力養成期間
3〜6ヶ月目
使用テキスト
③ 合格するための過去問題集 日商簿記2級 TAC出版
④ 日商簿記2級網羅型完全予想問題集 TAC出版
基礎力養成期間の次は、過去問です。解くのは直近の5〜6回分で構いません。というのもあまり古いものは現在の範囲とは異なっており、参考になならないことがあります。数年前から範囲改正されているため、未出題分野の問題をカバーしきれないのです。しかし工業簿記は範囲が以前から変わっていないため古い回の問題を解いても問題ありません。
過去問はできれば試験と同じように2時間で解くのがいいのですが、社会人は平日の時間確保が現実的に難しい場合もあります。そのためここでは、商業簿記と工業簿記で分割して解くことをお勧めします。
以下実際に行った私のスケジュールです。
月曜日:第145回の商業簿記1時間、復習に30分〜1時間
火曜日:第145回の工業簿記45分、復習に30分〜1時間
水曜日:第146回の商業簿記 1時間、復習に30分〜1時間
木曜日:第146回の工業簿記 45分、復習に30分〜1時間
金曜日:調整日(月曜から木曜でできなかった復習など)
土曜日:第147回2時間で解く、復習に1〜2時間程度
日曜日:調整日
このスケジュールだと1週間で3回分の過去問を解くことができます。そして日程に余裕があり、調整日を設けているため、平日の遅れを取り戻したり、重点的に復習したい分野の学習に充てることができます。
2週間で6回分の過去問を解き、復習までできれば、実際の試験レベルや傾向を掴めます。また苦手な論点は、対策を練り、すぐに克服することに専念してください。
例えばこの時点で工業簿記が苦手と自覚がある場合は
⑤ 簿記教科書 パブロフ流みんな合格日商簿記2級総仕上げ問題集 工業簿記 を使い、工業簿記の苦手を克服してください。
このテキストは、解説が丁寧で、工業簿記の問題の本質から理解する手助けとなります。さらにこのテキストから類似問題が2問出題されると言われるくらい、非常に質の高い問題集です。このテキストのおかげで私は工業簿記を得点源にすることができました。
苦手が克服できたら次は
④ 日商簿記2級網羅型完全予想問題集 TAC出版
を使います。
この時期に使用するメイン問題集で、過去問より重要です。
なぜなら、新しい範囲の問題や未出題分野の問題も網羅されているからです。最近の試験は過去に出題されていない問題も出されていることが多く、予想問題集を使う方が、より実践的な力を養うことができます。
ちなみにこの問題集は12回分あるため、多くの問題を解くことができます。
試験当日までこの問題集を繰り返し解き、実力を養っていきましょう。過去問よりもやや難しい問題も含まれていますが、難しい問題に慣れておいた方が、試験本番が楽になります。
私はこの問題集を3周しました。私は3ヶ月かけて3周しましたが、時間に余裕のある方は1〜2ヶ月で3周できます。
以下実際に行った私のスケジュールです。
月曜日:第1回問題を解く(2時間)
火曜日:第1回問題の復習(1〜2時間)
水曜日:第2回問題を解く(2時間)
木曜日:第2回問題の復習(1〜2時間)
金曜日:調整日
土曜日:第3回問題を解く(2時間) 第3回問題の復習(2時間)
日曜日:調整日
このスケジュールなら1か月で1周できます。この問題集を解く頃は直前期に入ってくるため、これくらいの勉強時間を頑張って確保したいところです。
現実的に難しいなら過去問のときに行ったように問題を商業簿記と工業簿記に分割して解いても構いません。ただし週に一度は必ず2時間で一通り問題を解くように心がけてください。これは本番での試験時間の感覚を養うトレーニングでもあります。
「④ 日商簿記2級網羅型完全予想問題集 TAC出版」を3周すれば相当な実力が身についているはずです。
試験直前も今までのスタイルを変えることなく、いつも通り今まで解いてきた問題を解いてください。(苦手な問題や解けなかった問題を重点的に解くなど)直前だからと言って特別なことは一切する必要はありません。今まで解いてきた問題を解けるようにしておくことが大切です。
4 試験戦略と実際の結果
私の戦略としては、第1問の仕訳問題で20点、工業簿記で40点、第2問、第3問で合わせて20点の合計80点取ることを目標にしました。
しかし、第153回試験では不合格でした。原因は工業簿記と仕訳で得点できていなかったことでした。
第153回試験結果
第1問 8
第2問16
第3問 8
第4問12
第5問16
合計 60
第153回試験は難しい連結会計の問題が出題され、難易度の高い試験でした。しかし、試験全体で見ると工業簿記でしっかり得点できていれば対応できた試験だったのです。
私は、試験に落ちてようやく工業簿記の重要性に気がつき、「⑤ 簿記教科書 パブロフ流みんな合格日商簿記2級総仕上げ問題集 工業簿記」を使用して工業簿記の勉強をやり直しました。
工業簿記の勉強をやり直し、「日商簿記2級網羅型完全予想問題集」試験当日まで解き直しました。そして実力が身に付き、3ヶ月後の第154回の試験では合格を勝ち取ることができました。
第154回試験結果
第1問16
第2問20
第3問16
第4問14
第5問20
合計 86
結果的に26点アップできました。特に第2問の商品売買の問題は、「日商簿記2級網羅型完全予想問題集」で解いた類似問題でしたので完璧に解けました。第154回は比較的解きやすい試験でしたが、第153回などのように商業簿記で難易度の高い問題が出題されたときでも工業簿記で確実に得点できていれば合格できます。
5 最後に
試験勉強で大切なことは、今まで解いてきた問題を確実に解けるようにしておくことです。基本的な問題ができるようになれば得点が安定してきます。こうなれば合格は大きく近づいてきます。
働きながらの試験は大変ですが、少しでもいいので毎日継続するように取り組んでみてください。
日商簿記2級の勉強をしている皆さんを応援しています。