電車と自動車の天ぷら屋での話
なぜ電車が好きなのか
休日明けの月曜日、最初に来店されたのは、電車の運転手の方。
お子さんたちが小さい頃は近所に住んでいて、よく天ぷらを買いに来てくださっていた。
今は隣の県に引っ越されたが、ずっと近所の歯医者さんに通われているので、その時には今でも来店される。
まだすべての天ぷらが揃っていない時間で、希望の天ぷらが揚がるには15分くらいかかりそうだった。
「あっ、いいですよ。じゃあまたその頃戻ってきます〜」
そう言って彼は、店を離れた。
30分くらいしても戻ってこない。
どこまで行ったんだろう?
小一時間すると帰ってこられた。
「いや~すみません、尾久駅の方まで機関車を見に行ったら時間を忘れてしまって」
「本当に電車がお好きなんですね。そういう時って、電車のどこを見るとかあるんですか?」
「あ~、物心ついたときから好きだったもので、なんで好きなのかも分からなくなっているんです… 山を好きな人がなぜ山に登るのかって、そこに山があるからって言いますよね。同じなんですよ(笑)」
難しい言葉を使わない人からこぼれた、シンプルで深遠な答え。哲学的で感動した。
停まっている自動車に、自転車でぶつかった話
浮かない顔をして、近所の人が立ち寄った。
自転車に乗った自分の子供が、停まっている自動車にぶつかってしまったそうだ。
自動車の後ろの一部に小さな傷がついた。
自動車側は◯十万円を請求。更に首がおかしいなどと言って、一生通院するかも、その医療費を肩代わりしろ、と言われたそうだ。相当な金額だ。
彼は、子供の自転車保険に入っていたつもりだったが、15歳までで切れる保険だったことが分かり、その保険も使えない。
悩んでいた。
ふと、彼は近所に自動車整備の知り合いがいることを思い出し相談した。
いわく、自動車はある年数乗っていると価値が1割になるらしく、それ以上の賠償金は払う必要がない、と。
その自動車の新車価格を調べ、その1割とすると、請求された額の半分程度になることが分かった。
また、国の制度で、時間と回数に制限があるが、無償で弁護士に関わってもらえる制度があるとのこと。
これによって、賠償も適正なものになりそうで、私もホッとした。
(自動車と自転車のトラブルの解決法は、聞いたことを書いているだけで間違っている可能性もあります。正確な情報を知りたい方は改めて調べてください)
いろんな世界の人と知り合いでいられるのは大事なことだと、改めて痛感した。
自分も何度、さまざまな友達に助けられたことか。
それではみなさん、是非安全運転で。
新年度も発車オーライということで。
おやすみなさい