吐き気の中で
2023/12/15
自分の部屋で仰向けになる。大の字に手足を広げて、ひたすら天井を眺める。今僕にできることはこれだけだ。
酷い吐き気によって動こうにも動けないので、このまま時間が過ぎるのを待つことにした。とはいえ暇だ。空想にふけろう。白い天井をキャンバスにして、空を描いてみる。「空」想だけにね。
ああ、いい天気だ。青い空に雲が浮かんでいる。雲は柔らかいんだろうか。触り心地がかなり気になる。僕は手を伸ばす。雲に触れたらいいのにな。なんて思っていると、白い塊が僕の顔をめがけて落っこちてきた。べちゃ、と着地する。うわ、これは雲じゃない。鳥のフンだ。最悪だ。
吐き気がより酷くなったので、僕は空想をやめて眠りについた。
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