見出し画像

目指せ余暇人!/短歌との出会いを思い出す

短歌との出会い

もう5年以上前になります。私の出身地の島根県益田市にある萩・石見空港の利用促進に協力しようと、東京から地元出身者を集めて島根ツアーを企画したことがありました
最終日、半日だけ時間がありました。そこで、空港の近くに万葉公園という大きな公園があるので、そちらを散策することにしたのですが、ただ歩くだけではそれほど面白くないと思いまして、思案したあげく、地元の方にご協力頂き、短歌の先生を招き、短歌会をすることにしました


萩・石見空港

短歌は五七五七七の31文字で表現する日本の文学です。俳句のように季語を使うと言った決まりがなく、自由に表現できるところが私は好きです。その後、短歌を少し習いましたので、その時教わったのですが、五七五七七の文字数も、リズムが良ければ多少文字数が違っても許されるようです

さて、冒頭お話しした万葉公園の散策ですが、皆さん、短歌初挑戦でした。短歌会として公園を散策すると、鳥のさえずりや、草木の芽生え、花の香り、木々の間を風が吹き抜ける音、遠くで聞こえる子どもたちの歓声まで、全てが新鮮に感じられました
こうしてその時のことを思い出すと、今でもその光景が目に浮かびます
その後、短歌を習っていた時に何首か詠みましたが、短歌に詠んだ光景は今でも思い出すことができるので、短歌とは凄いものだと改めて感じます


県立万葉公園

私が思う日本文化のおもしろさ

短歌は31文字の中に、その場の情景と心の様子を詠みます。当然、詳細に述べることができませんので、聞き手によって解釈が異なります。この不完全さがおもしろいと思っています
その他、少しだけお能にも触れたことがありますが、お能に至っては観客が情景を補ってはじめて成立する芸能です。このため、ストーリーを全く理解しないでお能を見ても全く面白くないのですが、あらすじやみどころを理解した上で、今は五条の橋の上の場面として、橋を思い浮かべながら観るとなかなかおもしろいものです
日本文化にはこのように観る側、参加する側の教養が求められるものが多くあると感じています
短歌から話しがずれてしまいましたが、結局のところ短歌がどのような想いで詠まれたかということは、本人しから分からない。万葉歌人の本当の想いなど知るすべもないですが、それを想像しながら短歌に触れる。
この世界観がこの上なく、私は好きです

今日、こうして短歌について思い出しましたので、年が明けたら改めて短歌をたしなんでみることとします