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星野架名先生の作風とか

白泉社が本日訃報を寄せました。

自分が意外に思ったのは、ここ10数年作品発表していなかったのに白泉社が訃報寄せたこと。白泉社文庫で刊行した緑野原学園シリーズ(よりぬき2巻分のみ)さえも既刊リストから落ちてるのに。でも「砂漠に吹く風」の打ち切り以降、白泉社とは縁が切れてたと思ってた明智抄先生の訃報も白泉社が第一報だったことから、おそらく80年代から90年代に花とゆめで活躍した漫画家の家族がお世話になった先として白泉社への連絡があったんだろうな。

自分の中で星野架名先生は、悪い意味で白泉社(それも80年代以降顕著になった)特有の一見さんお断りな作風の代表的な漫画家さんでした。「緑野原学園シリーズ」が顕著だったけど、お話よりキャラクター群像劇中心で人物の描き分けできてないけど、何となく一部の女子が喜びそうな雰囲気漫画を描く人。それは単行本化されなかった駄作(だと自分は今でも思ってる)「フィーメラ20世紀」「フィーメラ21世紀」が最高峰の間抜けさで、1999年が20世紀と21世紀の別れ目だと勘違いしたまま(ホントは2000年)メインテーマとして発表したことにもトドメを刺した感じ。絵を描きたいヒトなんだなあ、と思いましたね。

でも一時かなり花とゆめ本誌では人気があったんですよ。それは否定しません。「星野架名キャラクターブック」なるものも白泉社で刊行されたし(成田美名子先生に始まり河惣益巳先生も出されたがこの3名で打ち止め)。でもポストカード集は2集まで出たがイラスト集は出なかった。これが全てだと思う。大多数のファンが卒業しちゃうタイプだったんですね。キャラクターブック繋がりで成田美名子先生や河惣益巳先生と比べると、中途半端なシリーズものばかりでキチンと完結した作品が少ない、絵が下手(大人が描けない)、アニメよりの画風が時代遅れになった、などなど、白泉社の放任主義の悪い面が漫画家の将来を潰した気もするなあ。

白泉社でぬくぬく育った少女漫画家は80年代デビュー以降の漫画家で他社で大ヒット作や根強い人気獲得するヒトがあまり多くないのはいさ仕方ないなあ、と思った次第。


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