サヤの一生役に立たないで欲しい法律英語Pt. 1
さっき、今日の記事は何を書こうかと運転しながら考えていた。
思いつきで、多分みんなが一生使わないだろう、法律英語のことについて書いてみようと思った。
今日ご紹介するのは、
BENCH WARRANT (ベンチ・ウォレント)という単語。
日本語では勾引状(コウインジョウ)、逮捕状・逮捕令状と呼ばれる。
起訴された者、召喚状に応じない者、審問や審理に出頭しない者の逮捕のために、判事によって法執行官に直接発せられる令状
- 法律英語用語辞典 尾崎哲夫
簡単に言えば、出廷日をすっぽかしたり、ばっくれた人に対し、判事が警察に「この人の身柄拘束してOK」と発令する令状のことだ。
Bench warrantが発令されれば、警察はその人のいる場所に行き、「お前くるべき場所と時間に来なかっただろう」と身柄を拘束(逮捕)できる。
その中でも、裁判所内で一番聞く機会の多い単語は、
Discretionary Bench Warrant (ディスクレッショナリー・ベンチ・ウォレント)である。
直訳すれば、裁量勾引状。
当人が出廷日に現れなくても、出廷日をまた後日に設定し、自分の判断で来るよう、発令するものである。
要するに、
今回来なかったけど、警察は逮捕しに来ないよ、でも絶対次の出廷日に来てよね。次の出廷日に来なかったら逮捕されるかもよ という意味だ。
Discretionary Bench Warrantという単語は耳にタコができるくらい聞いた単語であり、実際、一回の法廷セッションで最低5回は聞く。
そのくらい出廷日をすっぽかす人が多いということだ。
忘れちゃうのか、すっぽかしてもいいと思っているのか、大したことないと思っているのかわからないが、飛んだ勘違いである。
上記の理由で、裁判所が前に進めないケースはかなり多い。
でも、裁判所に来る大概の日本人は律儀なので、理由がなく出廷日に来ない人はあまり聞いたことがない。
私の印象では、被疑者であっても、民事裁判で訴えられた側であっても、日本人は時間に正確だ。
ここは日本人のプラスの国民性が出るところだな、と面白く思う。
これから日本時間の土曜日には毎週、
「一生役に立たないで欲しい法律英語」
がテーマの記事を書こうと思う。