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【第3回社員インタビュー】新卒教育×生成AI!人事視点のメリットと課題

こんにちは、トヨタコネクティッドAI統括部です。

「ChatGPT利用社員にインタビューしてみた!」シリーズでは、会社のメンバーがChatGPT Enterpriseを活用して業務にどのような変化が生まれたのか、実際の現場でのリアルな声をお届けしています!

今回のキーワード

  • 「新卒研修の成果物の提出が一気に早まった!」

  • 「生成AI活用で文系出身者が半年で技術差を克服」

  • 「新卒が既存メンバーに〇〇する逆転現象」

  • 「生成AIを活用する学生が増加、面接でも質問が増加傾向に」



1.普段の業務内容を教えてください

私は戦略人事として新卒採用新卒教育を担当しています。
昨年の10月に戦略人事に異動してきたため、前年の新卒採用には関わっておりませんが、今年から新卒採用と教育の両面で携わっています。


2.今年の新卒メンバーの特徴を教えてください

今年の新卒入社は6名で、ほとんどのメンバーが大学生の時から生成AIを活用していました。

トヨタコネクティッドでも昨年から全社研修をはじめ、生成AIのリスキリングが進んでいますが、新卒メンバーは早期に生成AIを積極的に活用しだしたこともあり、資料作成などのアウトプットが非常に早かったのが特徴的でした。

その結果、新卒研修で時間を多く割り当てていた作業もあっという間に完了してしまい、かなりの時間を持て余していました。

教育担当としては嬉しい反面、追加の課題や次のアクションを考える必要があり、対応が少し大変でした。


3.資料作成はどのくらい早かったですか?

課題によって変わりますが、一つの成果物を完成させるために半日から1日程度の時間を設けていたところ、2〜3時間で成果物が上がってくることが多々ありました。


4.アウトプットの質としてはいかがですか?

アウトプットの質については、新卒ということもあり、もちろん改善の余地はありましたが、4月と比較すると現在では大きく向上しています。


5.新卒メンバーの成長スピードはどのように捉えていますか?

新しいことを取り入れるスピードが非常に速く、躊躇なく行動に移す姿勢に成長を感じています。

今年の新卒はエンジニアとして採用したメンバーですが、そのうちの3名が文系出身で、本格的にコードを触った経験がなく、心配な部分もありました。

しかし、技術研修の中で生成AIを活用しながら積極的に取り組み、私が想定していた壁を予想以上の早さで乗り越えてくれました。

コードを書いた経験があるメンバーとそうでないメンバーで最初はレベルの差がありましたが、徐々にその差も縮まってきており、各自の得意分野も見え始めているのではないかと感じています。


6.資料作成やコード生成以外で、生成AI活用がパフォーマンス向上に役立つと感じる点はありますか?

具体的な活用方法を直接見たわけではないので詳しくは分かりませんが、研修先の部署でAIを活用して12時間の業務削減を目指す取り組みがありました。

その取り組みの進捗を共有する機会が月に1回あり、先月は新卒6名が発表しました。(発表は1人ずつ行いました)。

発表内容は、技術研修の際に作成したWBS(作業計画表)をもとに、当初の作業時間の見積もりと比べて、生成AIを活用することでどれだけ時間を削減できたかをまとめたものでした。

この発表を聞いて、私が思っていた以上に新卒メンバーが生成AIを活用していることが分かり、私自身も大変参考になりました。


7.この発表を聞いていた他のメンバーはどのような反応でしたか?

非常に前のめりに話を聞いており、発表後はこれまでの発表者に比べて、より多くの質問が出ていた気がします。

『この部分で生成AIを活用すると業務時間を削減できますか?』といった質問を既存メンバーが投げかけ、それに対して新卒メンバーが教える場面もありました。

このように既存のメンバーよりも、新卒の方が生成AIをうまく活用している印象です。私自身も刺激を受けて、もっと使いこなさなければと感じました。

通常は既存メンバーが新卒に業務の進め方を教えることが多いですが、生成AIに関しては新卒から学ぶという、これまでにはなかった現象が起きています。


8.今後も新卒研修で生成AIを積極的に取り入れていきたいですか?

はい、生成AIなど活用できるツールは積極的に取り入れるべきだと思っているので、これから入社する新入社員にもどんどん活用してもらいたいですね。

実際、面接時に『社内でAIは活用されていますか?』と聞かれることもあるので、学生も興味を持っていると感じます。

ただ、AIに頼り過ぎることで、自分の力が身につかなくなることには注意が必要だと考えています。特に、コードを生成してもらうのは便利ですが、その内容を理解せずに進めることがないよう、どのような仕組みで動いているか考える癖をつけてもらいたいです。

今年は内定者数が多いので、生成AIをうまく使いこなせるメンバーとそうでないメンバーでスキルの格差が生まれる可能性があります。

そうした格差を考慮し、生成AIを使ったことがない人も自然に使えるような環境を研修で提供することも検討すべきなのかもしれません。


9.最後に生成AIを使える人とそうでない人のスキル格差は、人事として課題と捉えていますか?

現時点では、大きな課題として捉えてはいませんが、生成AIを活用できるメンバーは3時間で完了する業務が、活用していないメンバーだと倍以上の時間がかかることもあり、研修計画が設計しにくくなるとは思っています。

そのため、入社直後の段階で少しでも生成AIに触れる機会を設けたり、新卒同士が教え合い、情報を共有できる機会を作ることが重要だと考えています。


まとめ

今後もAI統括部の取り組みに加え、社員にインタビューを行い生成AIを業務で活用することでどのような変化が起きたのかを紹介していきます!

次回もお楽しみに!

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