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政治を「エンターテイン」する ポリポリCEO 伊藤和真さん ~前編~

政治と聞いて、イメージするものは・・・
難しい? 関係ない? 面倒くさい?
今回の「Dooo」ゲストは19歳のB-boy CEO。
HIP HOP精神で政治をエンターテインします!

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ミイナ:Dooo!堀口ミイナです。今日のゲストをご紹介いたします。『日本の政治をエンターテインする』PoliPoli(ポリポリ)CEOの伊藤和真さんです。なんと未成年・・・

伊藤:そうですね。19歳で。今年20歳ですね

ミイナ: 学生さんで、慶応の?

伊藤:商学部2年生ですね

ミイナ:SFCみたいなイメージがあるんですけど?

伊藤:いつも「SFC生でしょ?」っていう前提で話されるんですけど いや、商学部だよ、っていう(笑)

ミイナ:『日本の政治をエンターテインする』ということなんですが、具体的にはどのようなサービスを展開しているんですか?

伊藤:『ポリポリ』っていうサービスをやっているんですけれど、政治と僕らみたいな一般市民のコミュニティアプリで、何か困ったらその『ポリポリ』を開いて政治とか政治家とか行政にアクセスする。それで面白いのが『良い事』を言ったら「ポイント」みたいなのをもらえるんですよ。その「ポイント」が色んな所で使えたりして、本当にゲーム感覚で面白く政治とか行政に参加できる・・・みたいなサービスです

ミイナ:例えば身近なことで困ったことがあったら、SNSみたいにそこに書き込むだけでいいんですか?

伊藤:そうですね。例えば『道路狭い』とかそういうものを書き込んだら、そこの地域の政治家とかがのってきて、「それは確かに課題だね」・・・っていうのがあって、行政とか議会とかに提案されるみたいな感じですね

伊藤:前だと渋谷で、喫煙所がすごく変な位置にあったじゃないですか、それが議論があって、渋谷の区議会議員さんがそこにのってきて『あ、おもしろいな』って、それが議会に本当に提出されて・・・ある程度行政も動いたりとか。そういうことができたらいいな、とは思っていますね

ミイナ:『政治』といっても、割とそういう「身近な所から」・・・という感じなんですね

伊藤:そうですね。外交とか、すごく大きな問題というよりは本当に身近な課題で、みんな政治離れっていうけど、みなさんストレスはあるわけで、それが政治に繋がってくると思うんですよね。『道路狭い』とか『ここ治安悪い』とか・・・

ミイナ:(細かい事って)言っても『政治』に届かなそう・・・とか思っちゃいますよね

伊藤:(声を届けることって)案外いけるもんなんで、政治とか行政に・・・むしろ行政側も(市民が」どういうこと考えてるのかって分からない。やはり情報がめちゃめちゃ多くなっている時代で、政治とか行政だけに任せておけばよかった時代から、なかなかうまくいかないというか、政治と行政の乖離が起こっていて、それを『繋げるツール』ってすごく必要なんじゃないかなと思って作った感じですね

ミイナ:「ポリポリ」というのはプラットフォームなんですね?

伊藤:そうですね。政治のプラットフォーム

ミイナ:(ポリポリのアプリで)沖縄の選挙・・・盛り上がってましたね

伊藤:そうですね。沖縄県知事選挙では少しキャンペーンをやって、色んなメディアさんと連携したりして、アプリで情報を見られたり、議論できたり。困ったら候補者に質問して(回答が)返ってくる。候補者4人のうち3人が使ってくれましたね。知事に当選した方、玉城さんも質問に答えてくれて・・・

ミイナ:玉城デニーさんも質問に答えてくれた?

伊藤:そうですね。そのインタラクティブ性みたいなのも、ちょっと出たな・・・という風に思っていますね

ミイナ:政治って、ともすると立場が違う人たちの喧嘩みたいになりがちだと思うんですけど、今回の沖縄知事選は大丈夫だったんですか?

伊藤:結構、質の高いコミュニティがあって、その理由は「ポリポリ」では、そのユーザーごとに「信頼」がポイント化されるんですよ。信頼スコア・・・

ミイナ:信頼がポイントになって、可視化されるのって結構今っぽいですね(笑)

伊藤:そうですね。「アリババ(中国のIT企業)」がやってるような。ああいうプログラムだったり、誹謗中傷とかをすると「スコア」が下がって発言権とか、ゆくゆくポイントももらえなくなったりして・・・それで「質の高いコミュニティが作れる」というのをやっているんですけど、今回も結構そういうのができたかな・・・って思いますね

ミイナ:政治なんて、普通なかなか関わったりとか政治の制度を変えていこうなんて思わないと思うんですけど、19歳でこんなことになっちゃった・・・っていうのは?

伊藤:僕はこのインターネット界隈に入ったきっかけは五七五の俳句が好きで、そのアプリを適当に作って出したら、結構ユーザーさんがついて、それが面白くて・・・

ミイナ:「俳句アプリ」ってどんなアプリですか?

伊藤:俳句のSNSみたいな。(俳句てふてふ・6月に毎日新聞社に事業譲渡)俳句を投稿してコメントしたり。それがユーザーついて、それを新聞社に売却して、僕みたいな若者ってなかなか意見発信とかできなかったんですけど、インターネットとかで「価値提供」とかできる時代になって、「個のエンパワーメント」って言われるものだと思うんですけど、それができるようになってネット界隈面白いなと思ってから、「システム」を作ることに興味を持って、色んな起業家とかを見て、「面白いな」と思って、でも国家システム・政治システム自体、「全然イケてないな」と思って、これ作れるんじゃない?って思って、ボランティアベースで最初はじめてアプリとか作っていたら、なんか気づいたら会社になってて、資金調達して、メンバーも増えて・・・みたいな感じですね。

ミイナ:政治に関心がそこまであったっていうわけでもないのに「制度づくり」っていうところから広がったんですね

伊藤:なんか面白い、イケてるサービスというか、イケてるシステムがないなと思ったのが結構きっかけかな。だから学生で政治っていうと「学生団体」みたいな所があるじゃないですか

ミイナ:そうですね

伊藤:ああいう方々とは全然違う畑というか、全然違う界隈から出てきたので、どっちの人たちにも面白がられますね

ミイナ:ITとかテクノロジーの力で、世の中をもっと良いところに・・・っていう?

伊藤:そうですね。それはすごく信じているので

*****Dooo!*****

ミイナ:「ポリポリ」はこれからどういうところに力を入れていくんですか?

伊藤:各地で「コミュニティ」を作ることをすごく大事にしていて、それで一番手っ取り早いのが各地の選挙で、テクノロジーとある程度親和性のある都市と連携なりキャンペーンをしてコミュニティを作って、そこの政治家さんとか一般の人々、ユーザーさんを巻き込んでいって、そこでコミュニティを作って、何か困ったらポリポリ開いて政治家に言ったりとか、その議論を作ったり・・・。それで行政の方もパブリックコメントとか、 行政がこれについてどう思いますか?みたいな事をホームページで出したりするんですけど、色々なオープンガバメントの形とかもできたら良いな・・・とは思っています

ミイナ:身近なことをチャット感覚で書き込んで、それが改善されていったら楽しいですよね。政治に関わっているなっていう気がしてきそうです

伊藤:それにゆくゆくポイントとか、あと自分のスコアとかが上がってたらすごく楽しい。そういう風な「政治をエンタメ化する」というか、そいういうのがやっぱり、イケてるんじゃないかなと思いますね

ミイナ:今の政治家を見ていても、割と年齢もすごく上の人たちが多くて、考え方もきっと違うんだろうし、民主主義っていっても「うーん」みたいな・・・風に思うことがあったんですけど、政治も楽しくなれば関わっていきたくなるのかなって・・・

伊藤:政治とか古い業界なんで、全員が理解するっていうのは最初は不可能なんですけど、やっぱりこういうのを発信したりすると「面白い」って言ってくれる政治家は結構いて、今「β版」という形でアップストアに上がっているんですけど、そこで結構使ってくれて、一緒に作ってる・・・みたいな感じでもあります

ミイナ:政治家にとっても分かってもらえる、話を聞いてもらえるっていうメリットがあるわけですね?

伊藤:そうですね。自分のissueから政治家に行くことはあるとおもうんですけど、政治家からホームページ見るっていう人は本当にオタクというか・・・

ミイナ:オタクですよね

伊藤:その人たちもいいんですけど、でも一般の人々、僕らみたいな人たちってこういうissueがあって、こういうのストレスなんだけどみたいな、それを解決してくれたりっていうのが政治なんじゃないかなとは思いますね

ミイナ:いや、いいですね、永田町スタートアップ。

伊藤:永田町スタートアップで!

ミイナ:全部がこう六本木とか渋谷じゃなくていいですよね

伊藤:そうですね。

*****Dooo!*****

ミイナ:ブロックチェーンとかも活用されてるっていうことなんですけど、どういう風に使っているんですか

伊藤:結構簡単なんですけど、参加すればするほどポイントがもらえるっていったもの。最初は普通のポイント。LINEポイントとか、そういうのと同じなんですけど、ゆくゆくこれが暗号通貨化していくんですね

ミイナ:今ウォレットみたいな感じになってるものが

伊藤:あれが本当は暗号通貨化していって、色んなインセンティブ設計ができて・・・

ミイナ:つまり、「良いコメント」をするとビットコインもらえるみたいな

伊藤:そんな感じになりますね。いま暗号通貨、仮想通貨って投機っぽくなっているんですけど、経済圏を作るっていうことなんですね。そこだけの経済圏を作って、そのコミュニティの人たちが良いこと、(社会が)良いようになる風に(一緒に)作っていくみたいな・・・

世の中の流れで、僕らもその中で政治の経済圏を作っていきたい。それは僕らにとってもすごくいいことだし、関係者全員がすごく良いことになるんで、いま結構投機的になってるんで、怪しい感じはありますけど、ゆくゆくそうなってく。僕らもそうしていきたいなとは思いますね

*****Dooo!*****

伊藤:イケてる政治家さんて本当イケてるんですよ。めちゃめちゃ頭よくて僕とかも政治家をなめてた。政治家って何も考えてないんだろうみたいな感じでいって話してみたら、超頭いいんですよ。国会議員さんとかの本当にトップをはってるような人って本当頭良くて・・・地方にもいますけど、こういう人がちゃんと評価されてそういうイケてる職に、クリエイティブな職になったらすごく素敵・・・それこそ国の根本を作ってるんであそこらへんが。もっと良くなってきたらいいなって思いますね

僕がどこの党派とかに肩入れするとかはないですけど、この政治家さんはしゃべっててすごく面白いとかはありますね

ミイナ:政治に関わるのが学生企業されてる本当に若い世代とかだと、しがらみもなくてよさそうですね

伊藤:そうですね。やっぱり政治ってすごく課題があるところなのでイノベーションはすごい起こるべきなんですけど、ただやっぱり、これが大人とかの手練れの起業家とかだと、ある程度色がついちゃうところがあるので、そこは難しいなとは思いますけど、例えば僕みたいな色がついてない起業家とかだと結構いいかもしれないなとは言われますね・・・


・・・後編につづく