従業員体験における同僚体験
社員が事業にコミットし、充実して働いていくためには入社前の選考段階から退職に至るまでの従業員体験全体が影響します。
その体験の中でも、同じチームで働く、近い距離にいる同僚との体験の質は重要です。同僚との体験はその人にとっての日々の一部になっていくため、単に仕事の枠だけではなく人生のその瞬間を充実して過ごせるかどうかに大きく関わります。
同僚との間に存在する体験を考える
事業成果に向けたゴールに向けて協力しあえるか?
お互いを人として気にかけ、相手の個人としての成功に対して協力しあえるか?
お互いの向上につながる刺激を与え合うやりとりができるか?
お互いのフィードバックで相互成長を促すことができるか?
お互いに対する敬意を持って異論をぶつけあえるか?
お互いが異なる人間であるという前提を踏まえ、相互尊重を元にしたやりとりができるか?
あくまで仕事の場ですし、個人の相性があるので私生活でいう友だちのような状態である必要はありません。
一方で、相棒として背中を任せることができ、同じゴールに向かい、成功があればともに喜び、苦しい場面があればともに励ましあえるような状態が理想です。
チーム全体の関係の質とマネージャー
マネージャーはチーム全体の関係の質に影響を与えます。例えば以下のような動きが影響を与えるでしょう。
好ましい振る舞いはたたえ、好ましくない振る舞いは直していけるように支援し、率先して好ましい振る舞いをして見本となる
逆に、マネージャーと言えど完璧ではありませんから弱みをさらけ出し、各自の強みで相互に助け合えるようにする
ワーキングアグリーメントでチームの価値観の合意点をつくる
チームの交流を促す取り組みを織り込む
新入社員向けの歓迎交流会
プロジェクト、案件の節目の雑談会
日々のゆるいやりとりを定期的に行う場づくり
まとめ
従業員体験における同僚体験についてまとめました。
誰とどのように働くかは労働の体験に大きな影響があります。
今回は、体験を設計する視点を踏まえてマネージャーが対応できることの例を記載しましたが、働く人全員が他の人にとっての従業員体験の一部になります。
自分の振る舞いが同僚たちにどのような影響を与えているか、俯瞰して考えてみるのもよさそうです。
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