ウィンザー効果について
おはようございます、つぶこんです。
二回目の投稿です。
今回は、ウィンザー効果について、簡単にお話したいと思います。
皆さん、ウィンザー効果については、ご存知でしょうか?
ウィンザー効果とは、発信者からの直接の情報よりも、利害関係のない第三者が発信する情報のほうが信頼性が増す心理的傾向のことを言います。
こちらは、アーリーン・ロマノネスの小説『伯爵夫人はスパイ』に登場するウィンザー伯爵夫人が述べた「第三者の褒め言葉が何よりも効果的だわ」というセリフに由来しています。
例えば、ウィンザー効果の一例として、以下のようなものがあります。
飲食店が、自ら「自店の料理は、安くて美味しい」と宣伝するよりも、飲食店に訪れた客が、「あのお店は、値段も安くて美味しかった」と宣伝する方が効果が高い。
本人がいない所で、間接的に褒める事で信頼性や信憑性が増す。
共通の友人から、「◯◯さんは、優しくて誠実な人だよ」と聞く事で、その人物の印象が良くなる。
このように、ウィンザー効果は、当人が直接、相手に印象付けをするよりも第三者を経由した情報の方が信憑性や信頼性が高まる事を示しています。
ウィンザー効果は、ビジネスの世界でも実際に活用されており、インフルエンサーを活用した口コミや食べログなどの口コミなどが、まさにその一例です。
私は、自衛隊で小隊長として勤務していた時、約25名程の部下がおりました。
部下の年齢は様々で、一番年齢の高い方は、自分の年齢よりもずっと年上の40代後半の方から、下は、高校を卒業して間もない、18歳の方などです。
そのような隊員達を抱える中で、隊員達の士気を上げる一つの要素として、「褒める」というものがありました。
ただ、この「褒める」というものは簡単そうで実際は、とても難しいです。
小隊長という立場ではあるものの、自分よりも年上の部下に対し、知識も経験も劣る初級幹部が、直接「褒める」のは、何処となく言いにくいものがあったり、下の隊員を「褒める」のは簡単ですが、その光景を直接見たり聞いたりした、年上の部下がどう感じるかと思うと、そこもまた躊躇してしまったり…。
いらぬ忖度かもしれませんが、管理職という立場を考えた時、特定の誰かを贔屓目で見るという事は、組織の士気低下を招く一因となるので御法度なのです。
また直接、自身が隊員を「褒める」事で、その行動に対し、嫉妬心を生んでしまうようなことも多々あります。
そのようなしがらみを緩和しつつ「褒める」事による効果を相乗させる方法として、このウィンザー効果は有効であると考えます。
私も、実際に訓練や業務で頑張っていた隊員を褒める際は、直接「褒める」事は、あまりせず第三者に対し、「◯◯3曹は、最近頑張っているね」と伝えるようにしていました。
自衛隊では、良い話も悪い話も、話題の一つとして提供したものは、かなり早いスピードで必ず誰かに伝わります。
そのような組織の特性と心理効果を活用する事で、不必要なしがらみを回避しつつ、最大限の効果を生む事が出来ていたと感じています。
これから管理職を目指す方や現在、管理職につかれている方、後輩がいる方は、是非ウィンザー効果を活用し、より良い組織づくりをして頂けたらと思います。