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アジャイル、リーン・スタートアップ、そしてティール

こんにちは。
ティールバンクの桃井です。

「ティールバンクの社名はどういう意味なんですか?」ってよく聞かれます。
「ティールバンクのティールは、ティール組織から来ています。」と答えるのですが、「ティールってなに?どういうこと??」と、あんまりピンと来てない反応をいただくことも多いので、なるべくわかりやすく説明したいと思います。(そのうちコーポレートサイトとかにのっけたい。)

こんな人向け
・ティール組織、リーン・スタートアップ、ホラクラシーに興味がある人
・開発チームが「社内ソフトウェア開発外注先」になってしまっている組織の人
・開発サイドはアジャイル開発で上手く回っているけど事業側(営業サイド)と上手く連係できてないプロマネ・エンジニアの人
・開発も営業もアジャイルかつリーンに出来ているけど、組織が縦割りや固定的だったりすることでも施策が限定されたり、もどかしさを感じている人

ティール組織について

ティール組織についてはネットで検索してもらえば分かる通り、

・ホールネス(全体性)
・セルフマネジメント(自主経営)
・エボリューショナリーパーパス(存在目的)

を特徴に持つ組織形態です。
わかりやすさ重視でいうと、トップダウン型の階層構造に代表される固定的、無機質な組織ではなく、フラット・ボトムアップ型の柔軟で有機的な組織です。
計画と統制、予算と実績よりは、現場即応の自律分散型の意思決定によって物事を進めて行きます。

ティールバンクの考えるティール

上の説明だと、なんとなくわかるようなわからんような…という人が多いかと思いますので、ティールバンクにおけるティール(≒ホラクラシー)について說明します。(※ホラクラシーは細かくいうとティール組織のマネジメント方法の1つでティールとイコールではないがここでは割愛)

ティールバンクの考えるティールとは、アジャイル開発の概念を組織にインストールしたものです。要するに、今までウォーターフォール的だった組織をアジャイル化しようぜ、ということです。キーワードとしては以下。

・中央集権的ではなく、自律分散型
・計画と統制より変化と学習を
・ワークマネジメントではなくピープルマネジメント
・ミッションドリブンかつ自己組織化

どことなくアジャイルっぽいのがわかっていただけたらこれ幸い。


変化の大きい世の中になって、ソフトウェア開発がウォーターフォールからアジャイル型にシフトしたのと同じ様に、組織運営のあり方もピラミッド型から新しい形に進化できるし、そうありたいなということです。

カンバンからティールまで

一見関係なさそうなアジャイル開発とティール組織の関係性を追うには、その歴史をみるとわかりやすいです。両方とも実はトヨタのカンバン方式にルーツがあったりします。

カンバン方式をスタートとして、ティール組織に至るわけですが、
根底に流れる概念は共通で、巻き込む職種と適用範囲の違いだと捉えてもらえると腹落ちするかも。
(※わかりやすさ優先で説明しているので専門の方からするとまとめ方が乱暴だと感じられるところがあるかもしれませんがご了承ください。)

以下の流れに沿って説明していきます。
①カンバン方式の誕生
②カンバンからアジャイルへ
③アジャイルからリーンスタートアップへ
④リーン・スタートアップからティールへ

①カンバン方式の誕生

言わずとしれた「Just In Time」のあれです。トヨタ方式の屋台骨です。

諸説ありますが、以下に特徴があると言われています。
ムダを省きつつ、プロセスそれ自体のカイゼンも含まれているすごい仕組みです。

・チームの状態や仕事の見える化
・ワークフローの整理、WIP(Work in progress)の制限
・フィードバックループの実現
・変化による進化

②カンバン方式からアジャイル開発へ

カンバン方式は製造現場から生まれましたが、そのエッセンスをソフトウェア開発に持ち込んだのがアジャイル開発です。(超ざっくり)

計画を当初に決めて、それに従って大きなものをどーんと作るのではなく、「小さく開発して価値提供→検証と学習のフィードバックループ」を繰り返してプロジェクトを遂行していきます。アジャイルの開発プロセスはカンバン方式の影響を大きく感じさせますね。
ソフトウェア開発の手法なので、影響範囲はエンジニアです。

③アジャイルからリーンスタートアップへ

アジャイル開発が一般化し、その効果が実証されるにつれて、その概念が新規事業開発へと持ち込まれます。

アジャイル開発に顧客開発(とリーン開発方式)を組み合わせて生まれたのがリーン・スタートアップ方式です。

ちなみに、顧客開発は、顧客の「発見」→「実証」→「開拓」で構成されますが、
発見:顧客のニーズを把握して
実証:最低限の機能の製品やサービスで売れるかどうかを確認
開拓:売れるとわかってからプロモーションする方法を考える
なるプロセスで、顧客開発もアジャイル的な思想の香りがしますね。

”顧客”開発の言葉どおり、相手が顧客なので、エンジニアだけでなくビジネス側(セールス)もその適用範囲に入ってきます。
また、リーン・スタートアップの著者のエリック・リースは課題解決チームに最低限必要な職種として、マーケター、デザイナー、エンジニアを上げていたりもします。
リーン・スタートアップ方式では、エンジニアだけでなく、新規事業開発に関わる、もう少し幅広い職種の人達が対象範囲になります。

④リーン・スタートアップからティールへ

ティール(ホラクラシー)は、見える化、フィードバックループ、変化と進化(自己組織化)のエッセンスを組織全体にまで敷衍して適用したものになります。

ティールの中には、情報共有、自律分散型、変化への対応、小さく実行してカイゼン、などカンバンに源流を持つアジャイルのエッセンスが含まれています。
例えば、ホラクラシー運営の特徴としてよく挙げられるもの例に下記があります。

・ヒエラルキー(階層構造)による上下関係ではなく、ロール(役割)を軸にしたフラットなつながり
・メンバーのロールは組織図で明示化されて、自主的に変更可能
・ロールの責任者が(助言プロセスを経て)自由に意思決定できる
・意思決定を正しく行うため、組織内の情報は業績も含めてフルオープン
・役職別の報酬ではなく、報酬体系のフラット化

開発部の部長は、開発部の一般社員より偉いかもしれませんが、
スクラム開発のチームでは、スクラムマスターやプロダクトオーナーは開発チームより偉いわけではなく、単なる一つの役割に過ぎません。そんな感じの発想で組織全体を運営していくやり方です。

組織自体の形を固定的なものでなく、変化に対応して変えて行くことができる運営方法です。

ティールにすると何が良いの?なんでティールを目指すの?

これについては別の記事で詳しく書ければと思いますが、

ピラミッド型組織の意思決定で決められた計画に基づき、誰にも望まれないプロダクトの開発を進めている。評価は「プロダクトのグロース度合い」ではなく、「機能を何個リリースしたか」で評価されるビルドトラップに陥っている。

開発はアジャイルで進めているが、変化と学習を繰り返す中で、年初計画で作ったプロダクトの方向性や年度の収益予算とズレが生じており社内説明に窮している。

リーン・スタートアップ方式で新規事業開発で進めているけど、組織はピラミッド型で何かをすすめる、他部署を巻き込むには社内の稟議や社内政治への配慮が必要…

みたいな、そんな状態の解決をめざしています。
アジャイルで、リーン・スタートアップで、ティールで運営することで、ソフトウェア開発のムダ、新規事業開発のムダ、組織構造のムダをなくして、変化に対応し顧客に素早く価値を届けられるチームにしたいと思っています。

*採用募集しています*

ティールバンクでは、カンバン、アジャイル、リーン・スタートアップ、そしてティールの持つ可能性を具現化していきたいというメンバーを募集しています。
職種に構わず募集しています。(特にエンジニアは大歓迎)
小さなサービスですが6月には事業承継領域での自社サービスもスタートします。一緒に最高速度で構築→学習→検証を繰り返して行きましょう!
ご希望の方はHPの問い合わせからご連絡いただくか、代表TwitterにDMください!


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