一年二度目の年明け
年末からこの1ヶ月の絶不調。
厄年といわれる時期になにも起きないし普段と変わらないから基本全て人生に分散されたのだろうと考えていた。
そして厄年って統計的に厄らしいことが起きやすい年齢だからそうされているんだろうな
たぶん今最後の厄期間。
そしていつ切り替わるのかなあと言ってたら誰かが節分じゃない?と言っていた。
そうこうしていたら初の厄年感を味わう歳の終わりと新年となった。
それはこの1月にすべて集約された。
古傷も含め身体の修正に大枚はたき、大変だこりゃーと思いながらもどうしても一度生で観たい人の舞台があったのでもうはたいた大枚のことは忘れてどうにかやりくりすればよかろうと行くことにした。
明石家さんま主演の舞台『七転抜刀戸塚宿』。
スターがいた。
出てきた瞬間、喋り始めた瞬間から全員が彼を追い台本はもちろん彼に笑い彼がいじる俳優、逆に笑った。
大勢の期待が目に見えるような空気。
それを一身に、いやそれは座組みの全員で浴びながら、笑いの渦と芝居は進んでいった。
台本を読みたい。
あれはどこまでがアドリブか。
毎日観てみたい。
もう何も信じられなくなるほどかっこよかった。
スターっていうのは尋常じゃない。
私の厄はおそらく彼が吸ってギャグにして吐いた気がした。
最後の台詞。
説得力。
あんな説得力がある言葉を人間が言えるんだぜ、と誰か彼に向かって叫びたい。
スターのスターたる所以。
その事実を見ているから説得される。
言葉は行動の実が補強する。
明日、生きること、俳優であること、明日もおもしろいであろうこと、再び得た夢のような感覚の不明瞭なしかし漲る力を受け取り、浄化された身体をもって新たに年明けを迎えたような一年に二度新年きたような気分だ。
私が勝手に「誰みたいになりたいとかあるの?と聞かれると必ず答えてきたリスペクト、温水洋一さんも顔広がるぐらい笑った。おもしろかったー。こういう日がなんて日だ!」だ!!
今日も生きててよかった。
明日もおもろいだろう。
あの生に呼応できる人間になりたい。
3時間弱の奇跡。3時間も奇跡が起きるなんてことあるか。
さんまさんはずっと喋っていた。
ずっと喋っててずっとずっとおもしろい。
すべてを主役にしていた。
厄なんてやはりただの統計だ。
厄ならこんな奇跡観れるはずがない。
また観に行く。
そしてあそこに自分が立てるように芸を肥やす。
敬意と愛2020でした。
心から感謝し申し上げます。
明日もおもろい