【PR】『渓流釣りのすべてvol.7』本日発売【新刊告知】
渓流MOOK第7弾
年に1回の渓流ムック、『渓流釣りのすべてvol.7』を本日1月21日(火)発売する。私が手がける渓流ムックの第7弾で、年1回のペースで刊行している。今回もたくさんの方にご協力いただき、完成した。
主なコンセプトとしてはエサ釣り、ルアーフィッシング、フライフィッシング、テンカラを「四大釣法」と位置づけ、ジャンルを問わずに渓流釣りの魅力を写真と文章、一部映像でまとめるものだ。
元々はブラックバス釣りや海のルアーフィッシング雑誌の編集者だった私にとって、渓流釣りは仕事としては挑戦したことがなかったジャンル。10年ほど前から趣味として自分の中で盛り上がってきたことから、企画書を提出し、ほとんど熱意のみで通した。
その結果、現在では会社で刊行している釣り系ムックの中では部数、実倍率ともにもっとも高いコンテンツへと成長した。ベテラン写真家である谷岡義雄さんの表紙写真やご協力いただいた多くの渓流釣り師、ライター、デザイナーの皆さんの力はもちろん、とかく細分化したがる釣りの世界にあって、あえて「まとめる」方向で挑戦したことが評価された部分もあると思っている。
渓流釣りはコミットメントの物語である
この1冊を仕上げるにあたって、意識していたことがある。それは「渓流釣りをデタッチメントの物語にはしたくない」ということだ。
「孤立」や「関わりがないこと」、「物理的または感情的なつながりから解放される状態」を意味するデタッチメントに対する言葉として、「関与」や「参加」などを意味し、人と人との関わりをイメージさせる言葉がコミットメントだ。
特に源流のイワナ釣りなど、渓流釣りは人里離れた秘境に入り込んで行って、孤独に楽しむ、つまりデタッチメントの遊びのようにとらえられがちだ。事実そういった側面もあるし、誰もいない山中で自由に楽しめることは大きな魅力のひとつだ。実際、私も渓流釣りにのめり込んだきっかけとしてはブラックバス釣りのダム湖や海釣りの防波堤、トラウトの管理釣り場の混雑に時々嫌気がさしたことがあった。
だが、それでも私にとって渓流釣りはコミットメントの遊びである。川は上流と下流、そして海とのつながりによって、また漁協組合員やリバーキーパーなど単に釣りを楽しむだけではなく多くの人が関わることによって、健全な姿の自然に近い豊かな状態に保たれている。その象徴として、まず釣法ごとに「壁」を作るようなことはしたくなかった。たしかにルアーとエサ釣りは釣り方としては大きく違うし、同じ毛バリの釣りでもフライとテンカラもかなり違う。それぞれの趣向を含めて、「違い」を見つけようとすればいくらでも見つかる。その一方で、渓流という場を共有するもの同士、たいてい話が合うし、私はルアーがメインだが、エサ釣りやフライ、テンカラの人とも情報交換が成立する。
特集「もっと知りたい!ニッポンの渓流」
その上で『渓流釣りのすべてvol.7』では「もっと知りたい!ニッポンの渓流」を特集テーマとして設定した。我が国の豊かな自然、様々な表情を見せる渓流と渓流魚の今を伝えたい、そして、渓流を愛する皆さんと共有したい。そんな思いで年末年始、「もう終わっちゃうのか」と名残惜しい気持ちになりながら校了した1冊だ。
これ以上ここでつらつらと内容について語ることはあえてしない。読んでいただければわかるはず。ぜひお手に取っていただければ幸いだ。