田沢寛

編集者(雑誌、MOOK、書籍、映像)/アングリングソルト副編集長【渓流釣りのすべてvol.7】2025年1月発売予定。新潟市東区出身。立教大学釣部&学釣連関東支部OB。投稿にはPRを含みます。

田沢寛

編集者(雑誌、MOOK、書籍、映像)/アングリングソルト副編集長【渓流釣りのすべてvol.7】2025年1月発売予定。新潟市東区出身。立教大学釣部&学釣連関東支部OB。投稿にはPRを含みます。

最近の記事

【サケ有効利用調査】徹底比較・三面川と荒川

※2023年と2024年のサケ有効利用調査に参加した際の備忘録的なもの。2025年以降はルールが変わっている可能性あり。 城下町村上の古い街並みの外れを流れる三面川。現在では合併により村上市の一部となった旧荒川町を流れる荒川。ともにサケ有効利用調査やアユ釣り、サクラマス釣りなどで有名で、上流や支流では渓流釣りも楽しめる。サケ有効利用調査について、相違点をまとめた。 調査人数三面川は20〜45人(1日当たり)。 荒川は1,630人(期間中の合計)。 どちらの川も平日より休

    • 【サケ有効利用調査】調査名目で行うサケ釣り

      特別な許可を得て実施する「調査」を名目としたサケ釣り 河川を遡上するサケを捕ることは水産資源保護法で禁止だ。漁業の免許を受けた漁師だけが獲ることを許されている。その上で、別途漁業法には特別な許可に関する記述がある。新潟県での有効利用調査は新潟県知事による許可を受けた上、サケの資源量などの「調査」を名目として行うものだ。ただの釣りではなく、普通の釣りとは異なるルールがある。このルールは川によって違いがあるが、採卵に利用するメスザケを持ち帰ることができないのは概ねどの川も同じよう

      • 極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜4日目

        2024年10月中旬 北海道猿払村 この日は若潮、干潮が朝5時。飛行機の時間の関係で、釣りができるのはどんなに引っ張っても9時までと考えていた。レンタカーを給油して返却したり、荷物もまとめねばならない。猿払村から紋別空港までは3時間近くかかるのだ。 4時間のみの短時間勝負早朝は前日にイトウを釣ったポイントに入った。今回の滞在中、魚っ気(不思議な言葉だ)が明確にあったのはここぐらいで、なおかつ、イトウらしい魚影を見たのもここ、実際に釣れたのも、隣で釣れたのを見たのもここ。風

        • 極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜3日目

          2024年10月中旬 北海道猿払村 午前5時10分、買ったばかりのGoPro HERO 13 Blackの電源を入れた。暗くてほとんど何も映らない。丸一日釣りができるのはこの日で最後。しかし、ちょうど3連休に突入する日でもあった。 唯一気配を感じた「ある場所」 プロボックスで車中泊をしていた道の駅では、真っ暗なうちからどんどん車が動き出す。もちろん、すべての人がイトウ狙いで川へ行くわけではないだろう。狙いが同じだとして同じ川へ向かうとも限らない。それでも、焦る。準備をして

          極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜2日目

          2024年10月中旬 北海道猿払村 丸一日釣りができるのは2日間しかない、その最初の一日。なおかつ、この日は金曜日。平日である。川に立つアングラーは比較的少ないはずだ。実際、すでに引退しているのだろうか、年配のアングラーが多め。「意外と人少ないんですね」とおっしゃっていたが、平日だからです。しかも、翌日から3連休。雰囲気が一変することが予想できた。 【タイミング】朝夕のマヅメか、潮位の変動か今回の滞在中、2回お話させていただいた、関西から長期で来ているという方、Hさん(仮

          極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜2日目

          極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜1日目

          2024年10月中旬 北海道猿払村 羽田空港からオホーツク紋別空港までANAでおよそ2時間。空港のトヨタレンタカー(1社のみ)でプロボックスを借り、紋別から道北まで車で160kmおよそ3時間弱。高速道路なし。途中、浜頓別という大きめの町がある以外は、オホーツク海を横目に基本的にまっすぐな道をひたすら北上。たどり着いたのはイトウの聖地・猿払村。滞在は3泊4日。オール車中泊、往復の航空券もコツコツ貯めたマイル利用という極貧遠征釣行の始まりだ。 オホーツク紋別空港からレンタカー

          極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜1日目

          極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜0日目

          2024年10月上旬 東京都渋谷区 北海道、それも現在では一部の河川にしか棲息しないイトウを狙って、道北へ向かう計画を立てた。大半の渓流が禁漁を迎える9月末、最終日まで3日間、大井川の源流に籠っていた。そのままの熱量で何かをしたかった。そんなときに思いついたのが、長年憧れつつも手が届かなかった魚、イトウだった。北海道は遠い。無職にならない限り、年に何度も行けるような土地ではない。事前の情報収集のため、都内の老舗「サンスイ渋谷店」を訪れた。 【イトウとは】日本最大の淡水魚原

          極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜0日目

          山梨県日川人工産卵場造成

          2024年10月6日 山梨県甲州市 アングラーと渓流魚。心地よい距離感を保ちつつも、適度に人の手が入った川には独特の魅力がある。日川はそんな川のひとつだと思う。 10月6日(日)、山梨県笛吹川水系の日川で渓流魚の人工産卵場造成に初めて参加した。 冒頭、水産技術研究所の坪井潤一博士のコメント。 「私たちが造るのは『産卵床』ではなく『産卵場』です。『産卵床』を作るのは魚です。もし間違っている方がいたらこっそり教えてあげてください」 簡潔なコメントに、この活動の意義が集約

          山梨県日川人工産卵場造成