2024年新潟サクラマス釣り17日目【三面川】
2024年5月12日 新潟県村上市 三面川
ダム放水15トン
状況としては、ダムの放水量は11日から12日にかけて2日連続で毎秒15トン。以前は54トンが普通で、先週の27トンでも「かなりきびしい」、人によっては27トンの日は釣りに行っても無駄だろう言う方もいたほど。しかし、54トンに回復するのを待っていたらシーズンが終わってしまいそうな気がした。片道約350kmの遠征なので基本的には日は選べない。行ける日に、できることをやるしかない。
27トンの半分近い放水量、普段は有望なポイントが水量不足で機能せず。バイトを掛けそこねた中流のポイントはボトムが丸見えで見るからにダメ。試しに最上流をやってみてもダメ。
水量が少なくても釣りになりそうなポイントへ
水量が少ないタイミングでもなんとか釣りになりそうなポイントに、夕マヅメを賭けることにした。幸運にも、ほかのアングラーはすでに諦めて帰宅していたようで、すんなり入川。
瀬落ちからルアーを流しながら次の長い瀬を釣り下る。ゆっくり巻いたり、たまにトゥイッチを入れてみたり。バイトがないまま、よさそうな区間の最下流まできてしまい、だいぶ薄暗くなってきた。あと30分できるかどうか。いったん歩いて上に戻って、なんとかもうひと流ししよう。そんなことを思って、深みにルアーを流し始めた数投目のこと。
ドンッ。
手元に伝わるバイト。きたぞ!一気に走る引き。これはサクラマスに違いない。バラしたくない。頼むから、バレないで。なんとか足元まで寄ってきた白銀の魚体は、イワナではなく間違いなくサクラマス。
サンスイで3万円もしたのに、活躍の機会が一切なかったランディングネットで無事ネットイン。
長かった。この1尾を獲るまでに何日かけ、そしていくら使ったことか。考えるのが怖い金額だ。
執念結実 53cm、1.7kg
吹雪の荒川から始まり、桜の季節をやり過ごし、藤の花が風に揺れる三面川で、ついにサクラマスを釣ることができた。郷里新潟で釣ることにこだわり、17日目。ただ釣りたいなら秋田に行った方が確率が高いのはわかっていた。こだわってよかった。
ヒットルアーはスミスのチェリーブラッドMD90(クロキン)。
子どもの頃、母の実家があった町を流れる仙見川でヤマメを手づかみで獲ったときのことを思い出していた。真夏の渇水期。それでも底付近の水はひんやりとしていた。手を突っ込み、石の裏を探る。つるんとした魚体に触れる。手の中で暴れる魚を必死でつかんだ。
1.7kg。サクラマスとしては大きくはなく小ぶりな部類だが、それでもずっしりと重く感じた。あの少年時代の感動を追体験する日は、本当はもう来ないと思っていた。
アドバイスをいただいた皆様、本当にありがとうございました。
【タックルデータ】
●ロッド=ティムコ/エンハンサーカタリストEHCT84M-2
●リール=シマノ/14ステラC3000SDH
●ライン=バリバス/バリバス8 マーキング 1号
●リーダー=バリバス/スーパートラウトアドバンスビッグトラウトショックリーダーVSPフロロカーボン16lb