ほかの運転手から「つけ待ちポイント」を伝授してもらえ!
僕は遊びまくっていた時期の経験から、タクシー運転手になる前から、つけ待ちに適した場所を50か所くらいは把握していました。なので、最初から結果を出すことができたのです。でも運転手として継続的に結果を出し続けるためには、新しいつけ待ちポイントを次々と増やしていく必要がありました。
どうやったら見つけられるでしょう? 一番簡単なのは、つけ待ちをやっているタクシーをチェックすることです。裏路地やビルの片隅などにポツンと1台だけ停車しているタクシーを見かけたことはないですか? そういうのは大抵つけ待ちで待っているパターンですから、見つけたらその車が去るのを待って、同じ場所につけてみます。そこで拾えたお客さんが自分の営業パターンにはまれば、自分にとっての新しいつけ待ちポイントになるのです。
人のつけ待ちポイントを無断でもらうのは嫌だという人は、思い切ってその運転手に話しかけてください。「今日の調子はどうですか?」くらいの軽い感じです。運転手は釣り人と似ていて、漁場を教えあうのにさほど抵抗がない人がほとんどです。それでもなかには「自分の漁場だ!」と拒否する人もいるでしょうが、たいていは同士のような感じで快く状況を教えてくれ、同じつけ待ちの利用も快諾してくれます。というのも、タクシー運転手はそれぞれ独自の営業パターンを確立しているので、つけ待ちポイントを人に教えても、時間やコースが被ることはまずありません。それどころかお客さんに「タクシーを拾いやすい場所」という情報が広まれば、その場所はますます乗車効率のいいポイントになるのです。だから僕は、休憩時や会社で他の運転手と話す機会があれば、積極的につけ待ちポイントの情報交換を行っていました。
夕方に個人タクシーがつけ待ちしているポイントも要チェックです。そういう場所はいつもお客さんが集まるものですが、個人タクシーはほぼ夕方以降でしか動き出しません。その事実を知って僕は、昼間にその場所につけ待ちすることにしました。